イングランド・プレミアリーグのチェルシーに消滅の危機浮上――。2月に起きたロシアのウクライナ侵攻によって、チェルシーのロシア人オーナーであるロマン・アブラモビッチ氏は、同国のウラジーミル・プーチン大統領と近い関係にあることから、英政府に資産を凍結された。

 チェルシーは、アブラモビッチ氏が利益を得ないことを条件に売却が進められ、米国の実業家で米大リーグのドジャースの共同オーナーを務めるトッド・ベーリー氏が率いるコンソーシアム(共同事業体)の買収が有力視されている。

 そんな中、英紙「サン」によると、アブラモビッチ氏が、チェルシーに融資した16憶ポンド(約2600憶円)をクラブ売却プロセスの中で回収したい意向を示しているという。しかし、これでは同氏に利益がわたることになり、売却の条件に合致しない。

 英国の文化・メディア・スポーツ省はこれを問題視しており、このままでは英政府が売却の許可を出さないのは明らか。チェルシーの運営許可は5月31日までで、アブラモビッチ氏が要求を取り下げなければ、クラブは売却されず、ライセンスが失効。117年の歴史に幕を閉じることになるというのだ。

 果たして伝統の名門クラブは来季も存続することはできるのだろうか。

東京スポーツ

https://news.yahoo.co.jp/articles/984327bd9a67cff5826e01746a3a183704a258fa