視聴者の有料投票によってタレントのオーディションを行うインターネット番組で、スポンサーだったウェブ開発会社によって投票結果が不正操作されたとして、投票した視聴者2人が18日、同社を相手取り、計約160万円の損害賠償を求める訴訟を東京地裁に起こした。

代理人弁護士によると、ネット番組では2020年4〜6月、視聴者の有料投票を反映させるとうたいながら、実際には投票に加え、出演者の一部に基準なくポイントを与える「キャンペーン」が行われていた。視聴者2人はこの期間に投票していたが、キャンペーンの趣旨を説明されていなかった。ネット番組には約15人の女性タレントが毎回出演し、お気に入りのタレントに視聴者が投票して上位13位までに入れば、東京MXテレビで20年に放送されたバラエティー「東京オーディション(仮)」に出演できる企画だった。

この問題を巡り、2人が投票したタレントも昨年、このウェブ開発会社を相手取り、契約義務違反などとして損害賠償請求を行い、係争中という。同社は取材に対し、「代理人に一任している。コメントする義務はない」としている。

読売新聞2022/04/19 21:46
https://www.yomiuri.co.jp/national/20220419-OYT1T50192/