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チームの進撃を支えるソフトバンク・牧原大(東スポWeb)
ソフトバンクが両リーグ最速で10勝目を挙げた。8日の西武戦(ベルーナ)は今季最多13安打を放って8―1の快勝。攻撃陣が7回1失点と好投したエース・千賀に2勝目をプレゼントした。
開幕早々に中軸の栗原が左ヒザを負傷して長期離脱が濃厚。さらには主砲・柳田も左肩を痛めて8日からリハビリ組に合流した。首脳陣が「飛車角落ち」と頭を抱える状況で、2試合連続の2桁安打と打線が気を吐いている。
そんな中で輝きを放っている男がいる。7日のオリックス戦で3安打をマークし、この日は「3番・中堅」で先発出場。3回に先制打、9回にダメ押しの1号2ランを放った牧原大成内野手(29)だ。柳田、千賀、甲斐と同期で、2010年ドラフト育成5位入団の苦労人は抜群の身体能力を誇り、球団内外から「他球団なら間違いなくレギュラー」と評される。投手以外ならどこでも守れるユーティリティー性が最大の長所である一方器用貧乏≠艪ヲの悔しい思いもしてきた。
有事や試合終盤に強みを発揮するため、常に温存される役回り。どうしても実力に見合った評価が得にくくなるのだが、そんな悲哀をくみ取り、牧原大に「魔法の言葉」を授けたのが藤本監督だった。
「牧原は(トランプで言う)ジョーカー」
チーム関係者は「ある意味スタメンやレギュラー以上に認められていることを見事に表現した言葉」と話す。さらに指揮官は牧原大とシーズン中も頻繁に面談をし、本人にこう伝えている。「いいところで行けるんだから、そこでしっかり結果を出して給料を上げてもらえ」。ジョーカーが仕事をすれば査定ポイントは高い。
牧原大は試合後「栗原と柳田さんがいなくなったからといって、皆さん暗くならないでください」とファンに呼びかけた。鷹は「飛車角落ち」でも強い。なぜなら、ジョーカーがいるから――。
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