4/1(金) 5:15配信
東スポWeb

プロ初登板初先発を初白星で飾った堀田(東スポWeb)

「怪物」への第一歩だ。2019年のドラフト1位、巨人・堀田賢慎投手(20)が3月31日のヤクルト戦(神宮)で6回無失点と好投し、プロ初登板初先発を初白星で飾った。

 試合後は「プロ野球選手としてのスタートを勝ちで切れたのはすごく良かったなと思いますけど、これから結果を残していかないと。自分のポジションを奪われないように」と口元を引き締めたが、ここまでの野球人生は激動そのもの。入団1年目に受けた右ヒジの手術は、球団人事にまで発展する事態となってしまった。

「あの時は『投げてもないのに、トミー・ジョンってどういうことだ』『今すぐ育成に落とせ』と物々しい空気になりました。もちろん、シーズン中に育成契約にすることはできませんが…」(球団関係者)

 結果責任が追及された球団では、当時のスカウト部長が事実上の更迭となり、堀田は20年オフに育成落ちとなった。

 長いリハビリ生活を経て、実戦初登板を果たしたのは翌21年8月のことだった。今年の春季キャンプは一軍。オープン戦では3試合無失点と結果を残して支配下登録され、実力で開幕ローテを勝ち取った。

 高校卒業と同時に激動の野球人生を歩んできた堀田には、球界関係者から「プロ野球には多くの人が関わっている。球団の事情もあったと思うけど、人の人生を変えてしまうこともある。高卒でいきなりとてつもない経験をしたことを背負いながら、乗り越えることができればとんでもない大物になれるかもしれない」との声も聞かれた。

 19年のドラフト指名直後に「近々未来、ジャイアンツのエースになってくれる素材。将来性という点ではナンバーワン」と大きな期待を寄せていた原監督は、右腕の初白星を見届けて「彼の場合、20年ぐらい現役が続くだろうからね。今日まで来た(経験)というのはステップ材料にしてもらいたいね」とたたえた。

 紆余曲折を経てついにスタートを切った若武者は、この先どんなサクセスストーリーを描くのか。

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