3/19(土) 16:35配信
スポニチアネックス

 プロボクシングWBC世界ライトフライ級タイトルマッチ12回戦は19日、京都市体育館で行われ、前王者で同級1位の寺地拳四朗(30=BMB)が矢吹正道(29=緑)との再戦を3回TKOで制し、王座返り咲きを果たした。試合後には目に涙を浮かべながら「あ〜〜〜良かった!!」と素直な気持ちを口にした。

 寺地は1回から積極的に前へ出て王者へプレッシャーをかけると、3回1分11秒で決着。強烈な右ストレートを顔面にヒットさせると矢吹はダウン。10カウント以内に立ち上がった矢吹だったが、レフェリーは“試合続行不能”と判断。地元・京都での“因縁の再戦”を見事なTKO勝利で飾った。

 9度目の防衛を目指した昨年9月の対戦では矢吹に10回TKO負けを喫し、王座陥落。具志堅用高の持つ13連続防衛の日本記録更新という夢も断たれた。直前の新型コロナウイルス感染、得意の左ジャブが評価されない採点、そしてバッティングによる負傷。不運が重なっての敗戦に1度は引退も考えたが、悔しさを抱えたままボクシングを離れることはできず、WBCから異例のダイレクトリマッチ(直接再戦)を指令されたこともあって「僕の新しい第二のストーリーを見てもらえたら」と再起を決意した。

 昨年11月の現役続行表明後、大阪で篠原茂清トレーナーの指導下で基礎体力づくりに専念。30歳の誕生日を迎えた1月6日からジムワークを再開すると、矢吹との因縁の再戦に向けて約150ラウンドのスパーリングを消化するなど順調に調整を進めてきた。「自分が一番強い。その自信を取り返したい」と決意して臨んだ一戦で寺地が矢吹に雪辱を果たし、ベルトと誇りを取り戻した。

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