今秋、熊本県立劇場(熊本市中央区)で予定されているロシア出身の世界的指揮者ワレリー・ゲルギエフ氏指揮、マリインスキー歌劇場管弦楽団(ロシア・サンクトペテルブルク)の公演が中止となる可能性があることが17日、分かった。主催の県劇と鶴屋百貨店(同区)は「不安定な国際情勢の影響で来日が実現しない恐れがある」として、プロモーターと協議中であることを明らかにした。

 5月に開く県劇の理事会で正式決定する。主催者は「ロシアの音楽家であることを理由に中止を検討しているわけではない」と説明している。

 公演は11月24日、ピアニストの辻井伸行氏を迎えて開催予定だった。まだ発表前だったが、昨年12月に同劇場で開かれた辻井氏のコンサートの際、観客には告知のチラシを配っていた。チケット購入希望などで事前にメールアドレスを登録していた約100人には、影響を考慮し、中止の可能性があることを伝えたという。

 ゲルギエフ氏は県出身の音楽関係者とも交流があり、たびたび来熊。最近では2017年に県劇で指揮を執った。ロシアのプーチン大統領との親交で知られ、ウクライナへの侵攻後に、ミュンヘン・フィルハーモニー管弦楽団(ドイツ)の首席指揮者を解任されている。(園田琢磨)

熊本日日新聞 3/17(木) 21:45
https://news.yahoo.co.jp/articles/9d68a4a83540b2ac0b2010293fb5c7bab0d1d7f3

写真
https://newsatcl-pctr.c.yimg.jp/r/iwiz-amd/20220317-00000013-kumanichi-000-1-view.jpg?pri=l&;w=432&h=640&exp=10800