「本物の英雄」か。それとも「知恵が働かない人物」なのかーー。鳩山由紀夫元首相(75)が1日、ウクライナのゼレンスキー大統領(44)について、自身のツイッターで<悔い改めるべき>などと投稿し、波紋が広がっている。

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 鳩山氏はロシアのウクライナ侵攻に対し、<私はあらゆる戦争を非難する。ロシアは一刻も早く停戦すべきだ>とした一方、<同時にウクライナのゼレンスキー大統領は自国のドネツク、ルガンスクに住む親露派住民を『テロリストだから絶対に会わない』として虐殺までしてきたことを悔い改めるべきだ。なぜならそれがプーチンのウクライナ侵攻の一つの原因だから>と書き込んだ。

 ゼレンスキー大統領をめぐっては、ロシア軍が侵攻した際、欧米各国による国外退避の呼び掛けを聞かずに首都キエフにとどまり、SNSなどで国民に徹底抗戦を呼びかける姿が世界中に拡散。<キャプテン・ウクライナ、ウクライナの最初の本物の大統領、英雄、指導者>などと称賛する声が広がっている。

 このため、鳩山氏の投稿に対し、ネット上では<このタイミングで戦時大統領に反省を求めるのはいかがなものか><ロシア軍が侵攻している最中に何を……>などと批判的な意見が続出した。

 ゼレンスキー大統領については、前東京都知事の舛添要一氏(73)も2月27日に出演したABEMA「ABEMA的ニュースショー」で、「知恵が働かない。能力がない」と突き放していたが、果たしてゼレンスキー大統領は「英雄」なのか「能力がない」のか。

■他国民は口を出す資格なし

 軍事ジャーナリストの世良光弘氏は「まず、ゼレンスキー大統領が英雄かそうではないか、を論評するのは、彼を民主的な選挙で選んだウクライナ国民であり、他の国民が口を出す資格はないでしょう」と言い、こう続ける。

「その上で、本当に『能力がない』のであれば、ロシア側の停戦交渉にあっさりと妥協したでしょうし、さらに言えばロシア軍が侵攻する前にとっくにロシアの傀儡政権になっていても不思議ではありませんでした。もともとは反ロシア主義の人物ではないのですから。いずれにしても、すでに戦時となっている状況下で、安全な立場からゼレンスキー大統領の能力云々を言うのはどうかと思います」

 舛添氏の発言に対しては、元大阪府知事で弁護士の橋下徹氏が1日、自身のツイッターで<やっぱり学者。今西側諸国の身代わりとなって戦っているウクライナの指導者にこの言い方はアウト>とつづり、<舛添氏に知恵と能力があればあんなお粗末な知事辞職劇はなかった>とバッサリ斬った。

https://news.yahoo.co.jp/articles/597869fa117aaacbd15832e079bf8119f37cfed0