1/22(土) 5:15配信
東スポWeb

スタッフミーティング後、取材に応じた巨人・原監督(東スポWeb)

 今度こそ原依存≠ゥら脱却できるのか――。巨人は21日に行ったスタッフ会議で2月1日から始まる春季キャンプや今季のチーム方針を確認した。球団トップの山口寿一オーナー(64)は新たに3年契約を締結した原辰徳監督(63)に「勝利と育成」の両立に加え、昨季までの3年間で成し得なかった後継者育成を再び厳命。2025年シーズンからの政権交代を目指していく。

 スタッフ会議で挙がった最重要課題は若手の底上げだった。今オフはFA戦士の獲得を見送り、新助っ人3選手を獲得。ただ、政府の水際対策で3人の来日の見通しが立たないこともあり、山口オーナーは「若手の育成というのは当然、チームにとっては常にテーマにあり続けるわけだけれども、今年は特に大事になるではないのか」と述べ、原監督も「力が五分であるというのであれば、実績がない若い選手を思い切って使おうという意思は伝えてあります」と同様の見解を示した。

 その原監督と球団は新たに3年契約を結んだ。「私から原監督に続投をお願いした」と語った山口オーナーが求めたのは「まさに勝ちながら育てるということ」に加え、新たな指導者の育成を継続することだった。

「それは変わりません。野球は非常に高度なものになっていて、指導者についても重層的にいい指導者がたくさんいないと、あとからチームの強化はできない。監督一人でやっていれば勝てるはずがなくて。組織的にやっていくわけですからね。(現役を)引退して、いきなりものすごい指導者になるということはなくて。いい指導者になるにも時間と経験が要る」

 後進育成は第3次政権が発足した2019年当初からの計画で、昨季までの3年間で完了させる方針だった。その一環が次期監督候補として19年限りで現役を引退した阿部慎之助作戦兼ディフェンスチーフコーチ(42)だ。新たに原監督と3年契約が結ばれた際には、球団内から「やろうと思えば、まだ現役を続けられた慎之助が引退して何年も待つことになるのはかわいそうだ」といった同情論≠燻揩ソ上がった。

 しかし、球団側は総合的に原監督の交代は時期尚早と判断。今後の3年間こそが原監督に現場で帝王学を直接注入してもらえるラストチャンス≠ナもあるという。

「確かに昨季は優勝できなかったけど、原監督はリーグ優勝を9度、日本一も3度。球団内に原監督を超える指導者はいない。年齢的にも誰かを挟んだ後にもう一度お願いします≠ニは頭を下げられないだろう。だからこそ、次の3年間が本当に大事になる」(球団関係者)

 契約の延長≠ノより、計6年の長期政権となる原監督に課せられた使命は、自身の勇退後も常勝軍団となれるだけの若手を育て上げ、有能な指導者を一人でも多く輩出すること。経営陣が納得した上で、熟練指揮官からバトンを渡されるのは誰になるのか。

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