1/21(金) 7:13配信 Bloomberg
https://news.yahoo.co.jp/articles/051c402d591cc890debb0a4a8afc95445efc8a11

(ブルームバーグ): 動画配信サービスの米ネットフリックスが示した1−3月(第1四半期)の会員数見通しは市場予想を下回った。年初としては少なくとも約10年ぶりの鈍い滑り出しとみられ、株価は時間外取引で急落した。

20日の発表資料によると、2021年の会員純増数は1820万人にとどまり、過去最高を記録した前年から約50%減った。同社は会員数の鈍化傾向が少なくともさらにもう四半期は続くと見込む。1−3月の見通しは250万人の純増で、市場予想(626万人の純増)を大きく下回った。

こうした要因について同社は、中南米などでの厳しい経済情勢や新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)の影響が長引いていることを挙げた。経営陣は競合する動画配信サービスが影響している可能性も認めた。共同創業者のリード・ヘイスティングス氏は参入が相次いでもネットフリックスは成長してきたとして、競争は問題でないと長年指摘してきたが、同社の姿勢には若干変化も見られる。

スペンサー・ニューマン最高財務責任者(CFO)は20日のウェブキャストで「(会員)獲得が新型コロナ前の水準にまだ回復していない具体的理由を特定するのは難しい」と語った。一方、同CFOら経営陣は事業の長期的見通しにあらためて自信を示した。 

昨年10−12月(第4四半期)の会員数は828万人の純増となり、市場予想を上回った。ただ自社の予想(850万人)には届かなかった。

10−12月に投入された主力作品がこれまでで最多となり、ネットフリックス史上最も充実していた。ドラマシリーズ「ウィッチャー」「ペーパー・ハウス」の新シーズン、新作ドラマ「メイドの手帖」「マイネーム:偽りと復讐」などで、映画「レッド・ノーティス」「ドント・ルック・アップ」は同社のオリジナル映画として最も視聴された。

ただ1−3月の新着作品リストはそれほどは充実しておらず、大型作品の多くは3月まで公開されない。

決算発表を受け、ネットフリックスの株価は時間外取引で一時20%安の404.50ドルとなった。時価総額は約450億ドル(約5兆1200億円)減少した。