日刊ゲンダイ 1/13(木) 9:06

「難しいところなんですよね」と、広告代理店関係者も頭を抱えていた。昨年末、世界最大の家具量販店の日本版CMが、ネット上でカンカンガクガクの議論に。

 ソファでくつろぐ父親と子供に、母親が飲み物とお菓子を持ってくる映像が〈家政婦扱い〉〈性差別的〉などと炎上。もちろん〈幸せそうな家族にしか見えない〉などと擁護する声も少なからずあったのだが……。

「“ジェンダーレス”の時代ですからね。少しでも〈性差別〉と思われたらダメ。ただ、騒ぎになったCMだって、父親が飲み物とお菓子を持ってくれば炎上はしなかったでしょう。それも逆差別のような気はしますが、最近は、洗濯洗剤や食器洗剤など家庭用品のCMで、女性ではなく男性芸能人が起用されるのは、妙なツッコミを入れられないための炎上対策もあるんです」(前出の広告代理店関係者)

 今どき〈家事は女性〉と決めつけるつもりなんてサラサラない。父親が洗濯する時もあれば、母親が皿洗いをする時もあるだろうが、CMではなかなか許してもらえないようだ。そのせいで「今後は“ママタレ”の出番がどんどん減っていくかもしれません」と、芸能ライターのエリザべス松本氏がこう言う。

「かつて家庭用品のCMといえば、好感度の高いママタレの独壇場で、女性タレントも好感度アップ狙いで“いいママ”アピールに躍起になっていたわけです。ところが最近は〈ママタレという言葉自体がもういらない〉なんてコメントが付くこともある。いくら頑張ってもCMで使ってもらえなければ、番組でも使ってもらえない。ママタレ冬の時代に突入していきそうです」

 ある芸能プロ関係者も「北川景子や杏、仲里依紗のように第一線で活躍している上に、いいママにも見えるぐらいの“付加価値”がないと、今後は厳しいでしょうね」と口を揃える。

 ママタレとして高い支持率を誇っていた木下優樹菜(34)のように自らコケてしまうケースもある。そういえば、辻希美(34)も先月、接触事故を起こして逆風にさらされていた。

「北川さんのように、夫のDAIGOさんがパパタレとしても人気だったりすると、それこそ付加価値があって強いですよね。昨年10月に第2子を出産した横澤夏子さんはSNSを見る限り、ママタレを意識しているように感じますし、頑張ってほしいですが……」(エリザベス松本氏)

 いずれにせよ、単なるママタレは消滅危機にありそうだ。

https://news.yahoo.co.jp/articles/60a19830db0c4c098d6c918799811e4e4def0356
仲里依紗(左)と杏(C)日刊ゲンダイ
https://i.imgur.com/GwI9W0r.jpg