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鍛え上げられた人間同士が、その強さを競う格闘技。幅広い世代に人気があり、国内でもK-1やUFC JAPAN、大晦日に大きな盛り上がりを見せたRIZINなど、多種多様な団体/競技が世に登場している。そんな格闘技は漫画の世界でも広く支持され、人気作は多い。なかには、漫画のなかで使われていた技が実際に使われていることも。今回はそんな「再現されている格闘漫画の技」を検証してみたい。

■キン肉バスター
漫画『キン肉マン』で、主人公のキン肉スグルが必殺技として用いていたのが、キン肉バスターである。
相手を頭上で逆さに抱え挙げ、両膝を持ってそのまま尻餅をつくような形で地面に自分が落下することによって、クビと背骨、そして股にダメージを与えるという荒業だ。キン肉マンはこの技で、数々の難敵に勝利した。

このキン肉バスターは実在しており、日本のプロレスラーでは全日本プロレスやFMWなどで活躍した冬木弘道選手、プロレスリング・ノアのモハメド・ヨネ選手が得意技として使っている。もちろんキン肉マンのように空中高く飛ぶことは不可能だが、コーナーポストに乗せ、そこから肩の上に乗せて落とすという荒業を見せていた。
集英社のYouTubeチャンネルでは女子プロレスラーの才木玲佳がキン肉バスターの再現に挑戦している。

『キン肉マン』キン肉バスター編
https://youtu.be/8ylAhjv0Z3U

■愚痴独歩の足先蹴り
こちらは再現というより、もともとある技が必殺技として描かれた例ではあるが、漫画『グラップラー刃牙』で愚痴独歩が得意としていた「足先蹴り」も見逃せない。独歩の鍛え抜いたツマ先は刃物に匹敵する攻撃力を持っているため、どこを蹴られても急所となってしまう、という強力な技だ。
実際に近い領域にいる空手家は存在し、動画共有サイトでは足先だけでバットを折る映像も見られる。完全再現されたら恐ろしいのは、こうしたシンプルな技かもしれない。

■煉獄
漫画『喧嘩稼業』で佐藤十兵衛が習得し、大きな武器として使っていたのが、煉獄だ。これは進道塾の秘技として伝わるもので、「人前で使うことは禁止」とされていた。
煉獄は空手の正拳突きや蹴りをつないでいく複合技で、その規則性を見抜かれないため、秘伝とされていた。結局全国放送で露見してしまったが、それでもその威力は高いものがあった。
煉獄は講談社ヤンマガの公式YouTubeで、女優で空手家の武田梨奈が再現する様子を公開している。

喧嘩稼業「煉獄×武田梨奈」
https://youtu.be/gn5lqE9aDeQ

■パロスペシャル
『キン肉マン』で、ウォーズマンが得意とした拷問技、パロスペシャル。相手の背後から両足を引っ掛けるとともに、腕も締め上げる関節技である。
このパロスペシャルはもともとプロレスラーのジャッキー・パロが考案した技の変形バージョンとされる。ジャッキーの場合は、自分の体は相手の背中側にあった。
パロスペシャルは比較的軽量な女子選手が試合で使うことが多い。女子プロレスラーの藤本つかさが自身のYouTubeで技のかけ方などを詳しく説明している。

【キン肉マン】パロスペシャル解説
https://youtu.be/UVFNoRC2bGE