https://www.j-cast.com/2021/12/31428015.html

今年の年末は、「笑ってはいけない」がない――。

年末の風物詩となっていただけに、大みそか当日のインターネット上では、放送がないことを嘆く声や、過去のシリーズを懐かしむ声が続々と出ている。そこでJ-CASTニュース編集部は、過去18回にわたって放送された「笑ってはいけない」の歴史を振り返ることにした。

「笑ってはいけないシリーズ」の第1回は、2003年7月から8月にかけて「ガキ使」の通常放送において、4回に分けて放送されていた。そう、シリーズの始まりは大みそか番組ではなかったのである。

さらに、笑ってしまった際の罰が、今と全く異なるものだった。罰をめぐっては第2回からムチなどが使われているが、第1回のみ、その執行手段は「吹き矢」だったのである。 後のガキ使の通常放送で明かされたところによると、吹き矢の構造はシンプルなもので、工作用の木製の棒に縫い針を取り付けただけのハンドメイド感あふれる手作りの製品。それを、罰を受ける出演者の尻目がけて吹き矢として発射し、これを命中させるというものだった。

針は実際に出演者の尻に刺さっており、このため、命中の瞬間は大きな悲鳴が上がることに。近年の棒よりもハードな罰、と言っていいだろう。

また、シリーズに参加するメンバーにも違いがあった。2006年までは、「ガキ使」のレギュラーが全員参加していたわけではなく、通常放送における対決企画の敗者に対する罰ゲームとして開催されており、勝者は仕掛け人として笑わせる側に回っていたのだった。なお、大みそかの放送となったのは同年からであった。

「笑うと吹き矢や棒で罰を受ける」という理不尽なルールに加え、毎年設定されるテーマもまた、視聴者を魅了したのだった。

2003年と04年の第1回と第2回はそれぞれ山梨県内の温泉旅館と湯河原温泉(神奈川県)の旅館で、出演者たちが襲い掛かる笑いの刺客からの攻撃に耐えるというものだったが、05年の第3回は「絶対に笑ってはいけない高校(ハイスクール)」という明確なテーマが設定され、以降、毎年、「絶対に笑ってはいけない○○」というタイトルとなった。

テーマが設定されて以降、出演者は「病院」(07年)、新聞社(08年)、「ホテルマン」(09年)といった、職業をロールプレイングしながら、襲い掛かる笑いの刺客からの攻撃に耐えるというフォーマットが定着したことが分かる。

回を追うごとに笑いの刺客が豪華になっていったのも、「笑ってはいけないシリーズ」の歴史を振り返る点で重要な点だ。そして、後期になると、その年に世間を騒がせてしまった著名人が「みそぎ」の形で出演し、出演者を笑わせるシーンも増えていった。
中略

たくさんの笑いを届けてきた「笑ってはいけないシリーズ」だが、演出が問題視されたこともある。17年放送の「絶対に笑ってはいけないアメリカンポリス24時!」の冒頭、出演者の5人が収録用の衣装に着替えた際、「ダウンタウン」の浜田雅功さんは顔を黒塗りにして登場。テーマが「アメリカンポリス」ということで米映画「ビバリーヒルズ・コップ」のエディー・マーフィーさんを意識した扮装だったが、これに対し、黒人差別ではないかとの指摘が上がったのだ。

この演出に対しては年明けから番組を批判する論調の報道が目立ったほか、騒動を報じた「ハフィントンポスト」の取材に対し、日本テレビが、マーフィーさんを意識したものであり、差別する意図はなかったとしつつ、「本件をめぐっては、様々なご意見があることは承知しており、今後の番組作りの参考にさせていただきます」と回答するなどした。

全文はソースをご覧ください

https://www.j-cast.com/images/2021/12/news_20211227191837.jpg