12/26(日) 23:23配信
東スポWeb

 フィギュアスケートの五輪2連覇・羽生結弦(27=ANA)が26日、全日本選手権(さいたまスーパーアリーナ)の男子フリーで首位を守って2年連続6度目の優勝。北京五輪出場も内定させたが、世界初のクワッドアクセル(4回転半ジャンプ)はダウングレードと判定され、出来映え点(GOE)も減点されて成功はならなかった。

 ずっと夢に見た4回転半。試合後、羽生は「あまりにも跳べなさ過ぎて失望していて。本番いくまでにかなり精神がグチャグチャになっていた」と明かし「まだ自分自身が成功しきれていないジャンプを本番で使用するっていうのは難しいんだなって、改めて感じさせられました」と話した。

 大技取得の練習は過酷を極めた。大会初日にはあと一歩の完成度を公式練習で見せたが「皆さんは『羽生メチャクチャ上手になったじゃん』って思われたと思うんですけど、あれができるようになったのが、ホントまだ2週間くらい。それまではずっとぶっ飛ばして跳んでいて、軸が作れなくて、回転ももっと足りなくて、何回も何回も体を打ち付けて、本当に死にに行くようなジャンプをずっとしていた」と話した。

 前人未到の大技――。その難解さについて、羽生は改めて語った。

「誰も跳んだことないんですよ。誰もできる気がしないって言っているんですよ。それをできるようにするまでの過程って、ホントにひたすら暗闇を歩いているだけなんです。だから毎回、頭打って脳震とうで倒れて死んじゃうんではないかって思いながら練習はしていました」

 夢は北京五輪へ持ち越し。「世界初」の称号を得るまで、羽生の挑戦は終わらない。

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