12/25(土) 5:15
東スポWeb

巨人静寂のオフ≠ノ「走り屋枠」の競争過熱 西川獲得見送りで号砲
「走り屋」候補の増田大(東スポWeb)
 巨人がかつてないほど静寂のオフ≠送っている。リーグ3位からの逆襲を図る中、補強面では常連だったFA戦線に参入せず、新外国人選手の獲得と現有戦力の底上げに力を注いでいく。日本ハムから自由契約となっていた西川遥輝外野手(29)には興味を示していたものの、結果的には獲得を見送った。ただ、パの盗塁王が加入しなかったことで「走り屋枠」の競争は過熱しそうだ。

 巨人が24日までに獲得を発表した支配下の新戦力は、メジャー通算28勝の右腕マット・アンドリース投手(32=前マリナーズ)と、米独立リーグで2年連続MVPに輝いたアダム・ウォーカー外野手(30)の2選手だった。今後はさらなる助っ人補強を進めつつ、若手や育成選手をたたき上げてチーム力を強化する方針だ。

 例年であれば積極的に名乗りを上げていたFA戦線には不参加。また、獲得を狙っていた西川は楽天入りが決まった。狙った獲物を逃さないのが巨人ではあるが、球界関係者によると「巨人は最初から金額などの条件面を決め、それで折り合いがつかなければやむなし≠フスタンスだったようだ。争奪戦になってもマネーゲームには付き合わないつもりだったと聞く」という。

 西川の通算出塁率3割8分は、1番打者を固定できない巨人には魅力的だったが、獲得を断念したことで若手らにはチャンスがさらに広がる。外野のレギュラー枠だけでなく走り屋枠≠烽サの一つ。西川は今季24盗塁で自身4度目の盗塁王に輝いた。巨人に入団していれば、ベンチスタートでも代走の切り札となっていた可能性が高い。

 原監督はV逸の一因として「本塁打を打つだけが戦力じゃない。盗塁がすごくあったとか、そういう人もいなかった」と機動力不足も課題に挙げていた。チーム全体で65盗塁はリーグ4位。チームトップは松原の15盗塁で同5位タイだった。代走の切り札として昨季23盗塁の増田大は、今季8盗塁にとどまり「ちょっと考え過ぎた部分もありました。勘に頼ることが全然できなかった。思い切り行けるメンタルを鍛えたい」とさらなる精進を誓っている。

 増田大の他にも重信や来季で高卒5年目の湯浅など候補はいる。当然、打撃も守備力も向上させなければ一軍では生き残れないが、西川の獲得見送りはデメリットばかりでもなさそうだ。

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