12/23(木) 5:15配信
東スポWeb

契約更改の後に会見に臨む武田(東スポWeb)

 驚きの大型契約だ。ソフトバンクの武田翔太投手(28)が22日にペイペイドームで契約交渉に臨み、9000万円増の年俸1・5億円プラス出来高払いの4年契約でサインした。

 高卒1年目の2012年に8勝をマーク。2015年から2年連続で2桁勝利を挙げた実績の持ち主だが、ここ最近は5年連続で規定投球回をクリアできていない。今季も右手中指を痛めて12試合で4勝5敗、防御率2・68の成績に終わっていた。それでもベースとなる年俸が9000万円もアップしたのだから、武田も「僕が一番びっくりしました」と笑顔が絶えず「ここ数年の成績を考えても、最大の評価をしていただいた。球団に期待してもらっているところに関して最大限に感謝と努力で返したい」と復活を誓った。

 にわかに信じがたい今回の契約だが、あくまでも鷹フロントが一貫している市場原理の考え方からすれば適正価格だという。武田は順調なら来季中に国内FA権を取得する。三笠杉彦GMは「FA権の取得を見込んで契約をするとき、われわれの方針として『もし権利を行使した場合にどれくらいの契約がされるであろうか』という市場価値のようなものを想定してオファーしています。FA権取得前ですので、いわゆる未公開株みたいなものですけど」と説明する。

 FA市場に出た他球団の選手を争奪戦で獲得しようと思えば、需給次第で年俸は跳ね上がる。今オフに中日から獲得した又吉克樹投手には、今季年俸4200万円に対して4年総額6億円規模の条件を積んだ。自軍の選手にも同じ考え方を適用しているという理屈で、2年前にも国内FA権取得を控えた守護神の森と1億8000万円増の年俸4億6000万円の4年契約を結んでいる。

 16年に自己最多の14勝を挙げて以降の武田は6勝、4勝、5勝、2勝、4勝と5年間で計21勝にとどまっているが、今季は離脱がなければ好成績をマークしていた可能性もあった。来年7月で29歳と若く、2度も2桁勝利をマークしている通算63勝の右腕をFAで獲得すると考えれば、決して高い買い物ではないというわけだ。

 ソフトバンクは年俸総額でトップを走る。各球団が新型コロナ禍の影響で金銭的に厳しい状況に陥っている中でもスタンスは変わっていない。

=金額は推定=

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