忌野清志郎が、RC休止以降のライブで幼い息子をステージに上げて歌ったことがあって
観客からの投書で「親バカはロック的じゃない。かっこよくない。」といわれて
清志郎本人が公開文書で反論するという件があった。
清志郎の言い分は腑には落ちたが、本人は内心痛いところを突かれたんじゃないかと思った。
反論の行間からかすかな狼狽が出ていたからだ。

つまりRCやブルーハーツとかがよく歌ってた
「俺らよそ者」
「どこの馬の骨かわからないバンドマン」
「ギター弾きに貸す部屋はねえ」
みたいな、ろくでなしをシカトしてつらく当たる社会構図と
成功した親が愛息に施す特別な情愛、つまりコネ縁故のシステムとはコインの裏表のように近いからだ。
清志郎ほどの傑物が、その矛盾に気付かないはずがない。