NHKが大晦日に放送する「第72回NHK紅白歌合戦」の出場歌手を発表した今月19日、なぜか日本テレビ局内で歓声が沸き起こったという。

「出場歌手のメンツですよ。視聴率ゲッターで、昨年も出場したFoorinやSuperfly、Little Glee Monster、JUJU、BABYMETAL、瑛人、ミスチルなど注目すべきアーティストは誰も出場しない。NHKの五輪番組のMCを務めた桜井翔や相葉雅紀、そして米津玄師も同様です。出場が確実視されていた岡崎体育や桑田佳祐も出ない。ある意味、肩透かし的な人選に安堵したわけです」(日テレ関係者)

毎年、紅白の真裏で高視聴率をゲットしてきた大晦日恒例番組「ダウンタウンのガキの使いやあらへんで!絶対に笑ってはいけないシリーズ」は今年度は休止。代替番組としてOAされるのがお笑い特番「絶対笑って年越したい!笑う大晦日」だ。

「東西に芸人が分かれてネタを披露するお笑い版の紅白歌合戦です。NHKが紅白に魅力あるアーティストをキャスティングされたらアウトだと思ったんですがラインアップを見て安心しました」(放送作家)

日テレ関係者はさぞ胸をなでおろしたかもしれないが、その裏で深刻なのはNHK紅白の存在意義をも揺るがす凋落ぶりだろう。

「期待されていたOfficial髭男dismの辞退が紅白の“値打ち”を物語っている。だが、それ以上に上白石萌音は確実に朝の連ドラ小説『カムカムエヴリバディ』の番宣絡み。極め付きはKAT-TUNです。大したヒット曲もないままジャニーズ事務所というだけで出場する基準が理解できない。藤井風やKing Gnu、BTSらもっと他に注目すべきアーティストがいたはずなんですが、ソデにされたのでしょう」(音楽関係者)

もう一つ、NHK紅白が若い世代から敬遠されている理由が出場歌手を紅組&白組と男女に分けている点だ。

「このジェンダーフリーの時代に紅白はまさに時代遅れです。NHKとしてはこれまでの『紅組司会』『白組司会』『総合司会』という呼称を廃止。全員が『司会』という呼称にしたんです。それなのに出場歌手は紅白に分かれる。番組の基本構成に矛盾がある」(民放関係者)

NHKも民放も共倒れという事態が起きるかもしれない。
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