10/28(木) 13:16
中日スポーツ

『馬房削減は不当』 須貝尚介調教師がJRAを損賠提訴 JRA側は争う姿勢
須貝尚介調教師
 今年3月1日付で定期貸し付け馬房が2馬房削減されたのは不当として、須貝尚介調教師(55)=栗東=がJRAに約700万円の損害賠償を求めた裁判の第1回口頭弁論(堀部亮一裁判長)が28日、大津地裁(大津市)であり、須貝師側は証拠15点を提出。JRA側は争う姿勢を示した。双方代理人弁護士はこのほかコメントしなかった。

 須貝師は昨年10月のサウジアラビアRCでステラヴェローチェが勝った際、調教師、騎手、馬主が並んで記念撮影した。当時、新型コロナウイルス対策として口取り撮影は「G1競走のみ」とされていた。関係者の接触制限(騎手と馬主)に違反したことには須貝師は「軽率であったと反省している」としている。

 しかし、これを理由とした馬房削減は「厩務員1人の解雇に直結し、労働組合との関係が生じてくるのみならず、登録頭数を5頭減少させなければならず、来年以降入厩を予定していた2歳馬、当歳5頭の馬主にも多大な迷惑をかけることになる」と「過去の削減事例に照らし、明らかに不相当で過酷な措置」と主張している。

 撮影時に現場のJRA職員らが引き留めるなどの注意喚起がなく、事後の弁明の機会がなかった手続き上の問題も指摘している。

 日本調教師会は9月5日付で東西調教師に「今回の唐突な措置は、もはや制裁」「競馬会の恣意的な裁量によって今後も同様の措置が行われる恐れがある」などとした文書を配布。訴訟費用の一部を調教師会で負担するなどして支援に回っている。

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