2021年10月22日 6時00分

「ルパン三世 ワルサーP38」 - 原作:モンキー・パンチ (C)TMS
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 日本テレビ系「金曜ロードショー」では今夜22日、「ルパン三世」アニメ化50周年特別企画として、1997年のテレビスペシャル「ルパン三世 ワルサーP38」を放送(よる9時〜)。ルパンを担当する栗田貫一さんが、当時を振り借りながらコメントを寄せた。

【動画】ルパン三世・栗田貫一、今も必ず「カリオストロの城」で声を整える「ルパン三世 PART6」インタビュー

 番組では、「みんなが選んだルパン三世」と題した視聴者投票の上位作品を放送中。「ワルサーP38」は今回、テレビスペシャル部門の第1位に選出された人気作であり、栗田さんにとっては、山田康雄さんからルパン役を引き継いで3作目のスペシャル。当時は大変なプレッシャーにさらされながら収録に臨んでいたという。

 「この頃は年に1回のペースだったし、ちょっとやり直させてよって思ってしまう(笑)」という栗田さん。山田さんの現場を見たこともなく、レギュラー陣に囲まれた収録を「とにかくしゃべるのでいっぱいいっぱいだし、そういう意味では緊張っていうか、余裕ないですよ」と振り返る。

 また当時は、収録前に「山田さんになる」必要があり「自分っていうのはないわけだよね、山田さんにならないとできない」という栗田さん。今でもアフレコの前には『ルパン三世 カリオストロの城』の名シーン集を観て「山田さんの音」を入れていくという。「この頃は声優の皆さんも一番艶が出てると思うし、どこをとってもルパン三世みたいな作品だからね」

 同作は、かつて愛用していたワルサーP38をめぐり、ルパンが忌まわしい過去と向き合うシリーズ屈指のシリアス作品。プロデューサーを務めた日本テレビの中谷敏夫は「TVSPや劇場映画は、『壮大なお話にしたい』、『盗むものもデカいものを』という流れになりがちですが、本作では、企画の当初から『一番大切なもの』ってなんだっけ? と考え、ワルサーP38でなにか考えようとなったように記憶しています」と明かす。

 その頃の栗田さんからは「亡くなった山田康雄さんのピンチヒッター」というスタンスを感じていたといい「山田さんがまだご存命の時に、親交のあった栗田さんが、山田さんの留守番電話にふざけてルパンのモノマネで吹き込んだのが何かのご縁。山田さんご本人から『俺の次は栗ちゃんだな〜』と洒落っぽく『任命』されたという裏話があるんです。
この作品に限らず、キャストの変更は、スタッフ一同凄いプレッシャーです。そんな中、TVSP三本目となった栗田さんは、この作品も一生懸命研究して臨んでくれていました。頭が下がります」と感謝を述べている。

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