ギリシャの古豪PAOKで2シーズン目を迎えながら、実質的な戦力外となっている元日本代表MF香川真司(32)が、今冬にJリーグへ復帰する可能性が急浮上した。 

 ギリシャメディアの『ノヴァ・スポーツ』が現地時間15日に報じたもので、今シーズンから指揮を執るラズヴァン・ルチェスク監督の構想から外れ、さらに同監督が新たなアタッカーの獲得を要望する状況に他のヨーロッパのクラブの動向も踏まえ、ヨーロッパにファーストプライオリティーを置いてきた方針の変更を検討しているという。 

 同メディアは今冬の移籍市場での獲得を望む複数のJクラブが、すでに香川サイドと接触しているとも報じた。幾度となくラブコールを送ってきた古巣のセレッソ大阪や生まれ故郷を本拠地とするヴィッセル神戸に加えて、意外なクラブの名前も浮上してくる。

香川に興味を示す欧州クラブはない?

 第5節までを終えた今シーズンのギリシャ・スーパーリーグで4勝1敗をマーク。創設5年目のヴォロスと勝ち点12で並び、得失点差で首位に立っている1926年創設の古豪PAOKのラインアップに、香川の名前が見られなくなって久しい。

 最後にピッチに立ったのは9月12日。ヤニナとの開幕戦でトップ下として先発した香川は、後半15分に訪れた絶好の先制チャンスでまさかのミスショット。直後にベンチへ下げられ、PAOKも昨シーズン8位の格下ヤニナに0−1で敗れた。 

 プレシーズンから香川を重用してきたルーマニア出身のルチェスク新監督も、ホームで喫したまさかの黒星とともに32歳の元日本代表MFを見限ったのか。その後に行われたスーパーリーグの4試合で香川は一度もベンチに入らず、今シーズンから新設されたヨーロッパ第3のカップ戦、カンファレンスリーグでは登録外となっている。

 だからといって、負傷で戦線離脱を強いられているわけではない。
 ギリシャメディアの『スフィーナ』は今月上旬に、タイトルに「香川はどうした?」と銘打ったレポートを掲載。そのなかで指揮官のコメントを掲載している。

「香川の振る舞いには何の不満もない。彼はトレーニングでとても素晴らしい働きをしてくれている。非常に素晴らしい選手だと思っている」

 香川としては再びルチェスク監督の信頼を勝ち取るべく、日々の練習へ真摯に取り組んでいるのだろう。しかし、香川を含めて7人ものEU圏外枠選手が在籍する今シーズンのPAOKで、一度下げられた序列を覆すのは簡単な作業ではない。

 しかも2年ぶりにPAOKの指揮を執っているルチェスク監督は今冬の移籍市場で、ヴァスコ・ダ・ガマ(ブラジル2部)へ期限付き移籍しているブラジル人FWレオ・ジャバの復帰を要望。実際にジャバが復帰すれば、さらに香川の居場所はなくなる。

 加えてPAOK側は来年6月末までの契約を結ぶ香川を売却して、手にする違約金を補強の資金にあてる青写真を描き始めたという。ただ、ギリシャ国内の複数のメディアは、現時点で香川に興味を示すヨーロッパのクラブはないと報じていた。
 
THE PAGES 10/17(日) 6:12
https://news.yahoo.co.jp/articles/5f3c468a50bc31f7c2cdc04e6bfcaf259f247277

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