ひとまず延命≠ニなった日本代表・森保一監督(53)の次なるミッションは1トップ争いへの「メス」になりそうだ。

 負ければ解任濃厚だった12日のカタールW杯アジア最終予選オーストラリア戦に、なんとか2―1と勝利してクビがつながった。日本サッカー協会の田嶋幸三会長は13日の取材対応で、その手腕を改めて高く評価。「彼は緻密な分析をし、トレーニングもしっかりやってくれている。もちろん批判もあるだろうが、みんなが見て『あーなるほど』と思っていることばかりやっていたら、それは普通の監督でしかない。昨日の采配もよかった。彼は引き出しを持っている」と絶賛し、続投を宣言した。

 とはいえ…次のヤマ場となる11月のベトナム戦(11日)とオマーン戦(16日)のアウェー2連戦に向けてチームの課題は山積みだ。特に深刻なのが決定力不足で、最終予選では4試合でわずか3点。2点を挙げたオーストラリア戦も守備的MF田中碧(デュッセルドルフ)の得点とオウンゴールによるもので、攻撃陣のゴール欠乏症は末期症状だ。

 特に注目されているのが最前線を張る1トップだ。森保監督から絶対的な信頼を得るFW大迫勇也(神戸)が、最終予選でも4試合すべてスタメンを任されている。ただ、格下の中国戦でゴールを挙げたものの、それ以外の試合では決定機を外す場面が目立つ。得意の2列目へのチャンスメークも不発で、サウジアラビア戦では戦犯の一人になってしまった。

 そうした状況もあり、Jクラブ関係者からは「森保監督が今後1トップをどうするかは重要な判断になるのでは」と指摘する声が出ている。今回も招集されたFW古橋亨梧(セルティック)やFWオナイウ阿道(トゥールーズ)の先発抜てきが期待されるほか、新戦力としてJ1得点ランキングトップのFW前田大然(横浜M)や待望論のあるFW鈴木優磨(シントトロイデン)にも注目が集まる。森保監督は聖域≠ノ切り込めるか。

東京スポーツ 10/14(木) 5:15
https://news.yahoo.co.jp/articles/e7a44dcf25c3be86a565a86502d00443bd0cf246

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