【写真】散り際にも感じた「白鵬らしさ」 デーモン閣下が語る大横綱
勝負の結果に不満を示す態度、言葉。千秋楽の優勝インタビューで観客に促した万歳三唱や三本締め。同郷の朝青龍と日馬富士が暴力で土俵を追われたのに対し、白鵬への評価はいつも、大相撲の伝統に照らし、許せるか、許せないかの間で揺れたように思う。
懲戒処分(譴責(けんせき))に至った三本締め問題に、白鵬は「会場を盛り上げようと思った」と言った。休場に対する横綱審議委員会の指摘には「けがから帰ってきた時にしっかり結果を出している」と言い返した。
たしかに、休場が増えた2018年以降、15日間出場した7場所に限れば、うち5場所で優勝した。万歳三唱などのパフォーマンスも会場を沸かせた。
ただ、荒々しい取り口で勝利や記録を追求する姿勢、パフォーマンスじみた言動は、角界やファンとの間に溝を作った。外国出身横綱の草分けである曙や武蔵丸の時代、それ以上の成績を誇る日本出身力士がいた。白鵬には、いなかった。「国技」を自認する大相撲の記録がモンゴル出身力士に次々と塗り替えられていくことに、一部のファンには焦りもあったのではないか。
「白鵬は横綱の品格を理解できなかった」と、何人もの角界関係者から聞いた。日本的な横綱像を求められる中、異国で認められるよすがとしたのが勝利や自分なりの横綱像。批判を浴びてもものともせず、突き抜けた強さだった。
朝日新聞 9/28(火) 6:00
https://news.yahoo.co.jp/articles/5639d9a6db3981fdb04e1222b44f979e4ac98435
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