AERAdot. 9/16(木) 11:37

 小学校に続き、中学校も通わないことを宣言した不登校ユーチューバ・ゆたぼんが、14日に自身のYouTubeチャンネルを更新。「『聞け!』ホームレスと話したらブチ切れ」というタイトルの動画が波紋を呼んでいる。

  ゆたぼんはボクシングトレーナーの亀田史郎氏と西成の三角公園を訪問。亀田氏に酒を渡され、「ゆたぼんのこと知っているか聞いてみ!」とホームレスと会話するように助言を受ける。

 ゆたぼんが男性に話しかけにいくと、丁寧に対応してくれた。そして、亀田氏から「今のは言うたら『キリン地帯』やから次ちょっと『ライオン地帯』に行ってもらうから。ちょっと危ない。ライオン、トラとかおるから」と指令が…。

 こわばった表情のゆたぼんがホームレスの集団に歩を進めると、「何映しとんのや、おまえらコラ!」、「やめとけコラ!」と怒号が飛び交った。立ちつくし、引き返すと「めっちゃ怖い」と漏らし、亀田氏は「ちょっと刺激がキツかったか、ゆたぼんには」と苦笑いした。その後もホームレスに話しかけ、会話を楽しんだ。

 亀田氏は「(ホームレスの人たちは)大人の事情があってここにたどり着いたっていうのもあるから。ゆたぼんの気持ちが伝わって『ありがとう』っていうおっちゃんもおったしな。そういうのも人生は勉強やから!こういう経験を12歳でするのは多分全国でゆたぼんだけや!」と行動力を称賛した。

 ゆたぼんは「DaiGo、おまえも絶対にホームレスの人とかいろんなおっちゃんと話した方がいいで。それやったら気持ちがわかるし、もしかしたらそうなっちゃうかもしれないし。軽い命とかそんなこと言ったらダメなんですよ」と言葉に力を込めた。

 DaiGoは8月に自身のユーチューブでホームレスについて、「自分にとって必要のない命は僕にとって軽い」「邪魔だし、治安悪くなる」など差別発言をして、謝罪に追い込まれた。ゆたぼんは今回の体験を通じ、DaiGoもホームレスと交流すべきだと説いた。

 ただ、今回の企画にテレビ関係者は「ゆたぼんは身の危険に遭う危険性があった」と警鐘を鳴らす。

「ホームレスは様々な事情で生活を送っています。カメラで映されたくなかったり、興味本位で話しかけられるのを嫌がる人たちも多い。今回のYouTubeで事前に取材の許可をスタッフが得たのかわかりませんが、アポなしで突撃したのだったら危険すぎる。過去にユーチューバーが西成のホームレスにカメラを向けてトラブルになった事件も複数回あります。亀田さんが『キリン地帯』、『ライオン地帯』などと形容していましたが、ああいう表現も後で知って刺激する恐れがある。ホームレスの人たちと交流するという趣旨は決して否定されるものではないですが、もう少しやり方を変えてほうがいいかなと感じました。あと、ゆたぼんが目上のホームレスの人たちにタメ口で話しているのも見ていてひやひやしました」

 動画のコメント欄には、以下の声があった。

「色んな人と話して、色んな経験積んですごいですね。まだ12歳なのにすごいと思いますよ。ただ、あなたが少し成長された時にも、守ってくれる大人が側にがいるといいですね」

「学校のぬるい遠足よりよっぽど社会勉強になるなぁ」

 勇気ある行動かもしれないが、相手に対して敬意を欠いていると誤解される恐れもある。ゆたぼんだけでなく、支える大人たちの責任が大きいことを自覚しなければいけないだろう。(江口顕吾)

https://news.yahoo.co.jp/articles/bf983280e8e7ae7eb5d643962432796aca1b9805
不登校ユーチューバ・ゆたぼん(SNSより)
https://i.imgur.com/bHn7cYp.jpg