阪神で野球の楽しさを思い出した「PJ」ことジョンソン。それでも、2019年の1シーズン限りで退団したのは、パドレスでのメジャー復帰が「夢」だったからだ。

「サンディエゴでの生活はアメージングだよ。大好きだ。天候が最高だし、僕が子どもの時に住んでいた場所でもある。父親がパドレスで働いていたんだ。だから夢が叶ったようなものだよ」

 60試合制だった昨季は24試合登板して3勝1敗1ホールド、防御率2.70。今季もここまで55試合登板して3勝3敗11ホールド、防御率2.88とセットアッパーとして活躍している。今季の活躍は新たに同僚となったダルビッシュからの“学び”もあるようだ。

「ピッチングについての数多くのことを学んでいるよ。本当に賢いんだ。打者の攻め方を聞いたりしている。最大限のリスペクトを抱いているよ。長年活躍を続けているからね。最高の選手の1人だ」

「僕たちはとても良い友人になれたと思っている。僕は片言の日本語を使ったりするんだ。野球のことや、ピッチングのこと、日本のこと、阪神のこと、日本の選手のこと。そんなことを話している。素晴らしい人なんだ。2人ともカブスでプレーしていたことがあるから、カブスにも日本にも共通の知り合いがいる。彼のような日本を代表する選手と一緒にプレーできるのはクールなことだよ」

■ジョンソンはメジャー復帰後も日本人選手に注目、大谷翔平は「とんでもないパワー」

 今季メジャーではエンゼルス・大谷が投打でフル回転。ア・リーグMVPの最有力候補に挙げられる活躍を見せている。所属リーグが違うとはいえ、ジョンソンも「リーグ最高の投手の1人であり、最高の打者の1人でもある。(MVP最有力候補で)間違いないよ。疑いの余地はないね。オオタニはとんでもないパワーを持っている。見ていて楽しいよ」と絶賛。さらにパイレーツ・筒香嘉智外野手についても「ピッツバーグですごく頑張っているよね!」。NPBからやってきた選手には注目しているようだ。

 では、ジョンソンが阪神時代に脅威を感じていた選手は誰だったのか。「スズキ、ヤマダ、サカモト」と広島・鈴木誠也外野手、ヤクルト・山田哲人、巨人・坂本勇人両内野手をピックアップ。「パ・リーグの打者とは対戦がなかったからね。対戦した相手では、間違いなくスズキ、ヤマダ、サカモト。この3人が1番難しかった相手だね。(NPB最強打者も)この3人のうちの誰かかな。彼らはメジャーでも活躍できる? もちろん。もちろんだよ」と太鼓判を押した。

 日本人投手では巨人・菅野智之の名前を真っ先に挙げた。「スガノは見ていて楽しいよ。ナイスガイでもある。オールスターの時に話す機会があったんだ。彼も野球の違いに慣れることさえできれば問題ないだろう。良いピッチャーになるだろう」。続けて「センガ、あとオオノが非常に良いなと思っている。オオノは非常に良いよ」とソフトバンク・千賀滉大、中日・大野雄大の名前を挙げた。

 日本球界と米球界の違いについては「日本はコンタクトヒッター(当てるのが上手い打者)が多いね。パワーはそれほどでもない。ここでは全員がホームランを打つんだ。でも日本は当てるのはとても上手い。それが1番大きな違いかなと思う」と力説した。メジャーで活躍できるまでに育ててくれたNPBへの感謝の思い。「PJ」は今後も日本球界に注目していく。

https://full-count.jp/2021/09/15/post1133007/