9/8(水) 7:14
スポーツ報知

テレ朝「報ステ」、社員の飲酒転落事故への処分と再発防止策を報道せず
テレビ朝日
 テレビ朝日系「報道ステーション」(月〜金曜・後9時54分)は7日、同局がこの日発表したスポーツ局の社員、スタッフ10名が緊急事態宣言下で、飲食し1名が負傷した件での社内処分と再発防止策を報じなかった。

 今回の問題は、8月8日にスポーツ局所属の社員6人、社外スタッフ4人が東京五輪番組の打ち上げで飲食。午後8時から六本木の飲食店で6人で宴席を開始し、その後2名が参加。午後11時半に渋谷のカラオケ店で移動し2次会。9日の午前2時に2名が加わり、午前3時半に社員1人が帰宅の意思を示し、誤って店の外に転落した。

 テレビ朝日は「緊急調査チーム」を設置し、関係者への複数回への聴取を行い処分を決定し、参加した10名のうち、社員6人は謹慎10日間の処分。また、スポーツ局長及びスポーツセンター長について管理監督責任を問い減給1か月の処分。スポーツ局統括の亀山社長、スポーツ局担当の浜島常務から、役員報酬を10%、1か月返上の申し出があったことを説明。社外スタッフ4人はそれぞれの派遣元会社に適切な対応をお願いしたことを伝えている。

 同局は「不要不急の外出等の自粛を呼びかける立場にありながら著しく自覚を欠く行為があったことを深く反省してります。緊急事態宣言下で尽力されている皆様をはじめ、店舗など関係各位に多大なご迷惑をおかけしたことを改めて深くおわびいたします」と謝罪した。

 また、参加していた10名はPCR検査を受け全員が陰性となっているという。

 報道ステーションでは、今回の問題を公表した8月10日放送の番組では事故について報じ、コメンテーターを務める共同通信編集委員の太田昌克氏が「このニュースに接しましてですね。まず私自身、言葉を失い、怒りがこみ上げてきましたね。絶対にあってはならない不祥事ですよ。しかも緊急事態宣言下、これは許されない行為です」と断じ、「酒類の提供停止で今も困窮されている飲食事業者の皆様、それからですね。あらゆる規制で営業がなかなか成り立たないサービス業の方々、そして今この瞬間も、命を守るために最前線に立って行う医療関係者の方々おられるわけですね。取材で我々これまで大変お世話になったこうした関係者の方々。お心を大変傷つけてしまったと思うんです。それは否定できない。コロナ禍の今だからこそですね。危機を迎えているからこそ、メディアやジャーナリズムに対する市民の皆様の信頼が何より大切なんです。しかし、それを裏切ってしまった」とし「あの私、いつも肝に銘じていることがあるんですね。メディア人、ジャーナリストである前に市民社会を構成する良き一市民でなければならない。いつも心にそう言い聞かせてます。今回のこの出来事を受けましてですね。わたくし自身、自戒の念をこめて、初心に立ち帰りたい。そう思いました」とコメントした。

 太田氏は処分を発表したこの日、スタジオ生出演したが今回の問題について言及することはなかった。

https://news.yahoo.co.jp/articles/75a4fe6598215373f884f56d696e8ee33132e635