8/27(金) 10:56配信
デイリー新潮

周囲の人が次々と……

「忠臣は二君に仕えず」という格言を彷彿とさせる出来事である。ビートたけし(74)に心酔して、身を粉にして働いてきた“最後のマネージャー”の決断は、いったい何を物語るのか。

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「甲子園で投げすぎて肩壊しているのいっぱいいるんだもん。燃え尽きることを美とする日本の文化だけど、やりすぎだと思う」

 たけしは、8月14日に放送された「新・情報7DAYS ニュースキャスター」(TBS系)で高校野球に関する持論を語った。

 最近では、五輪の金メダルに噛みついた名古屋の河村たかし市長にも「アイツに映画のラストをバラされた」と毒を吐くなど、芸能界の大御所として世間を斬って見せるのだが、にわかに彼の周囲が騒がしい。

 キー局の関係者によれば、

「たけしさんは新作映画の撮影中ですが、そんな大切な時期にもかかわらず、10年ほどマネージャーを務めた男性が8月末で退社するんです。3年前の『オフィス北野』からの独立騒動でも、たけしさん本人から真っ先にマネージャーを務めてくれと声がかかるほど信頼されていた人物。たけしさんが作った新会社『T.Nゴン』でも役員を務めていましたからね。今やオフィス北野時代から働いている古参のスタッフは彼くらいでしたが、とうとう彼も離れてしまうのかと、業界では話題になっています」

「たけしさんに憧れて」
 実際、たけしは現在の夫人と出会った8年前から、長年連れ添った幹子前夫人や森昌行社長をはじめ、運転手やスタイリストなどを次々に切り捨てたり失って、新会社設立に至ったのはご存じの通り。金銭感覚も一変し、本誌(「週刊新潮」)が7月8日号で報じたように、自身が監督を務めた映画の対価を巡り、バンダイナムコアーツを相手に損害賠償を求めて裁判を起こすなど、“銭闘”に明け暮れているのだ。

 先の関係者が言う。

「辞めることになった古参のマネージャーは、たけしさんのことを“監督”って呼んでいましてね。彼自身もかつて『オフィス北野』で映像制作の仕事をしていましたから、世界的な映画監督であるたけしさんに憧れて尊敬していた。テレビ収録には常に付き添い、スケジュール管理から局の関係者との打ち合わせまでをこなしていました。たけしさんが帰った後もスタッフと食事に行くなど親睦を深め、プライベートの時間を削って人脈を築いていたけど、例の独立騒動以降は傍目にも、心労を抱えているような印象で気の毒でした」

 新たな夫人の下で、すっかり振る舞いが変わってしまった“殿”のご乱心に、ほとほと愛想がつきてしまったのだろうか。

 当のたけしサイドに尋ねると、新会社の代理人弁護士が同席の上で古参マネージャー氏が取材に応じて、

「退職理由はご指摘の理由とは全く違い、私のプライベートな事情による円満退社です」

 と語るのだった。忠臣を失った“殿”を支えるのは女帝のみ。キタノ帝国の行く末は果たして――。

「週刊新潮」2021年8月26日号 掲載

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