8/25(水) 16:47配信
ABEMA TIMES

藤井聡太王位(左)

 将棋の藤井聡太王位(棋聖、19)が8月24、25日に行われたお〜いお茶杯王位戦七番勝負第5局で、豊島将之竜王(叡王、31)に勝利、シリーズ成績を4勝1敗とし、王位では初、自身2度目のタイトル防衛に成功した。棋聖に続く防衛でタイトル通算は4期に。同じく豊島竜王と戦っている叡王戦五番勝負では、史上初の「10代三冠」がかかっているが、新記録達成に向けても弾みをつける快勝となった。

 前局までに3勝1敗とリードし防衛に王手をかけていた藤井王位は、先手番から相掛かりを選択。1日目には自身最長となる121分の大長考を入れるなど、序盤からの主導権争いに惜しみなく持ち時間を費やした。戦況が大きく変化したのは、2日目の午前中。豊島竜王の一手に対して、チャンスを逃さず踏み込んだ▲9三桂で一気に優勢になると、なんとか挽回しようとする相手の攻めにも冷静に対応。優勢を保ったまま、終盤も緩めずしっかりと勝ち切った。

 両者の「十二番勝負」は、この王位戦七番勝負から始まった。第1局では、藤井王位が先手番で同じ相掛かりを採用したものの、序盤から徐々にリードを広げられての完敗。対戦成績でも、当時は大きく負け越しており周囲からも“天敵”に跳ね返されたという評価だった。ただ、その後の対局では王位戦、さらには叡王戦でも勝利を重ね、2つのタイトル戦では6勝3敗に。通算成績でも7勝9敗と、ほぼ互角まで迫った。この2カ月の間に先輩棋士との差を急激に縮め、改めて現将棋界のトップ級であることを、タイトル戦という大舞台で知らしめたことになった。

 史上初の「10代三冠」がかかる叡王戦第5局は、9月13日に予定されている。また30日に行われる竜王戦挑戦者決定三番勝負の第2局に、永瀬拓矢王座(28)に勝利すれば、またも豊島竜王とタイトルを争う七番勝負への進出が決まる。今から4年前の8月24日。初対戦では歯が立たなかった豊島竜王に勝利し、堂々たるタイトル防衛を果たした藤井王位。三冠、さらには四冠に向けて、その成長と快進撃はさらに加速する。
(ABEMA/将棋チャンネルより)

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