◇21日 J1第25節 広島1―1川崎(エディオンスタジアム広島)

 川崎は追い付いたが、追い越せなかった。開幕から25戦無敗も2戦連続ドローは今季初。そこが痛かった。MF旗手は涙を浮かべていた。鬼木達監督(47)は「勝ち点2を失った。やるべきことをやれなかった」と苦虫をかみつぶしたような表情だった。

 前半の不出来が全てだった。ボールを握れど、攻撃のテンポが上がらない。上げられない。ボール支配率は57%まで伸びた一方、FW家長、MF脇坂、旗手が敵陣で絡んだ回数は数えるほどで絶好機はゼロ。パスミスを重ねた上に球際で後手に回り、広島に何度もカウンターを許して押し込まれた。前半27分にはDF登里の緩慢な対応で左サイドを破られ、被弾する始末だった。

 鬼木監督はハーフタイムに基本原則を徹底するよう指示した。20歳のFW宮城、22歳のFW遠野、23歳のMF橘田の途中投入トリオが躍動して勢いを取り戻すと、怒濤(どとう)の猛攻だった。後半28分、橘田のロングパスで旗手が抜け出し、FWレアンドロダミアンが同点弾をぶち込んだが、逆転の機運は激しい風雨にかき消された。

 「修正は自分たち次第」と指揮官。MFの田中、三笘が欧州へ渡り、DF谷口をけがで欠いたチームは小休止。振り向けば横浜Mが…。川崎が正念場を迎えている。

8/21(土) 22:50 中日スポーツ
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