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サカナクションの山口一郎が、TOKYO FMのレギュラー番組に出演。「音楽へのお金のかけ方」をテーマに、コロナ禍での音楽の楽しみ方の移り変わりや、今後の課題などについて語りました。

今回は、以前番組で募集した『2021年上半期に、音楽にいくら使ったか』をテーマにお届けしました。山口が紹介した10代のリスナー3人の報告からは、コロナ禍でライブに行けない分CDやグッズにお金を使っている、音楽のサブスクリプションサービスを利用している人はあまりいない、ということがわかりました。また中古CDを購入している人も多く、「それがアーティストの支えになるのか?」という質問には、山口が“中古店でCDを買っても、ミュージシャンやレーベルには何の利益もない”ことを解説しました。

――CDとサブスクのメリット・デメリットは?

山口:サブスクとCDのメリットとデメリットを言うと、CDを買ってもらえると、ミュージシャンでいうと3%ですね。3,000円のCDなら90円が著作権印税として入ってくる。アーティスト印税は契約によってパーセンテージが違うんだけど、最高で10%くらいの人もいると思う。だから、ミュージシャンに返ってくるのは多くて13%とか15%とか。少なくて8%とか。それをメンバーの数で割ると。それがミュージシャンに入ってきます。契約内容とかによって変わるから一概には言えないんだけど、大体それくらいかな。

サブスクは、1回聴かれると、何円とか何銭とかなんですよ。いっぱい聴かれると、ミュージシャンやレーベルにいっぱい入ってくる仕組みになっています。なので、CDは音質がいい、物として保持できる。あと、ミュージシャンとレーベルの直接的な支えになるよと。で、サブスクリプションっていうのは、いっぱい聴けば聴くほどミュージシャンに返ってくる。音質は良くない。でも、いっぱい音楽を探せるし、聴ける。そういう状況ですね。自分にはどっちが合うのか考えて使ってもらえたらと思います。
中略

――「CD・グッズ・ライブチケット」ミュージシャンに一番還元されるのは?

山口:CD、グッズ、ライブチケット……ミュージシャンに対して、一番直接的な支えになるアイテムはどれだと思いますか? もちろん契約の内容があるので、いろいろ違うと思うんですけど。実は……たぶんですけど、グッズなんですね。グッズを買ってもらえると、ライブで赤字でもグッズで取り返せたりする。だから、グッズというのは非常にミュージシャンにとって大事ですし、一番大きく助かる部分だっていうのを知っておいてもらえたらと思います。

CDは、ミュージシャンにとってそんなに大きなものじゃないです。今はサブスクリプションっていうのが出てきて、サブスクリプションで聴いてもらえるっていうのがミュージシャンやレーベルに対してすごく大きなことになっているんですね。なぜかっていうと、古い曲も聴いてもらえる、長く聴いてもらえるっていうことが大事になっていて……CDの売り上げを上げるより、長く聴いてもらえるにはどうしたらいいのか、っていうプロモーション戦略に変わってきているので。実は、サブスクを利用してもらうってことが、これからの時代的に合ってきているんじゃないかなって思います。

もちろんCDのほうが音質もいいし、アイテムとして保持できるっていう要素もあるし、先生(山口)も持っていたいっていう感覚はあります。それも嬉しいんですけど、ミュージシャンに直接還元したい、応援したいっていう気持ちで買うならば、グッズであったりライブに行くほうが、ミュージシャンにとってはすごく大きなエネルギーになるかなと思います。

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