7/28(水) 19:47配信
スポーツ報知

ポレレスを破り金メダル。スタンドに向かってガッツポーズの新井千鶴(カメラ・竜田 卓)

◆東京五輪 柔道女子70キロ級(28日・日本武道館)

 柔道女子70キロ級の新井千鶴が決勝でオーストリアのミヒャエラ・ポレレスに勝ち金メダルを獲得した。残り3分8秒で新井が小外刈りを仕掛け、技ありのポイントを得た。新井は世界ランキング5位。17、18年に世界選手権を優勝した金メダル候補だった。新井は試合後「うれしいです。その一言です」と喜びを口にして「一本取りに行こうという気持ちで、悔いを残さないように攻めきろうと思いました」と決勝戦を振り返った。

 2回戦から登場の新井は、ペレス(プエルトリコ)にゴールデンスコアの延長戦の末、5分30秒に大外刈りで一本勝ち。準々決勝でもドイツのスコッチマロから内股で技ありを奪うと、そのまま押さえ込んで合わせ技一本勝ち。夕方の準決勝に進んだ。

 準決勝は、五輪柔道史に残る死闘となった。ROC(ロシア・オリンピック委員会)のタイマゾワと延長戦だけで12分を超える死闘。延長戦の11分15秒で新井が寝技で腕をとって関節技に持ち込み、一本をとったように見えたが、ビデオ判定の末に取り消しになった。最後は16分41秒に送り襟絞めで勝利した。

 涙をのんだリオ五輪落選から5年の時を経て、東京五輪メダリストへと上り詰めた。本命視された16年リオ五輪では代表落選。だが、同階級の田知本遥が頂点に立つ瞬間を現地で目にして、「金メダルは遠くない」と自らを奮い立たせた。雪辱を胸に、17年に初めて世界女王に輝いた。

 しかし、順風満帆な状況が続くわけではなかった。「自分の中で守る気持ちがあった」。練習でもどこかで投げられることを嫌がり、積極性が失われた。さらに海外勢からは「新井はこうしたら嫌なんじゃないかというのが徹底されていた」。投げ技を警戒され、まともに組ませてもらえない状態が続いた。

 国内外の4大会で優勝を逃し、女子の増地克之監督に「挑戦者としてやってみよう」と諭された。子どもの頃から体格に恵まれ「上からガバッて持って足技をちょちょってかけて勝っていた」。得意の内股や大外刈りで結果を残し続けてきたが、海外勢の徹底マークを打ち破るため、幅を広げることを決断。柔道人生で初めて担ぎ技を練習するようにもなった。

 20年のグランドスラムデュッセルドルフで堂々の優勝を飾ると、その後の強化委員会で満場一致により東京五輪代表に内定。1年延期もプラスに捉え、体感トレーニングなどにもそれまで以上に取り組んできた。パワーも技につなげ、進化した姿で母国開催のメダルを勝ち取った。

 ◆新井 千鶴(あらい・ちづる)1993年11月1日、埼玉・大里郡寄居町生まれ。27歳。小学1年で本格的に柔道を始める。埼玉・児玉高を卒業後、三井住友海上へ。13、15年GS東京優勝。15年世界選手権5位。17年はGSパリ、グランプリ・デュッセルドルフ、全日本選抜体重別選手権優勝。17年、18年世界選手権優勝。20年GSデュッセルドルフ優勝。得意技は内股。172センチ。

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★1が立った時間 2021/07/28(水) 19:48:23.01
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