ゲキサカ21/7/26 17:37
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 JR日本カップ2021 第95回関東大学サッカーリーグの後期が31日より開幕する。開幕に先立ち26日にオンラインで記者会見が行われ、1部前期で上位につけた大学の代表選手が登壇し、意気込みを語った。

 例年以上の混戦ムードが漂う。暫定順位となっている現在のリーグ戦だが、首位の明治大から7位の筑波大まで、勝ち点差はわずかに6。1試合少ない駒澤大が勝ち点19、2試合少ない流通経済大が勝ち点16となっていることを考えても、ほとんど横一線という状況だ。

 また後期リーグは例年よりも1か月ほど早い開幕となる。これはコロナ禍などによる不測の事態を想定したもので、関東大学サッカー連盟の中野雄二理事長も「後期を10月までに終わる日程を組ませてもらった。11月を予備日として空けている。11月30日までの結果で順位を決めたい」と説明し、理解を求めた。

■特別指定選手としてJリーグデビュー

 現在開催されている東京オリンピック男子サッカー競技にも、大学サッカー出身選手が5名出場。近年、大学サッカーの価値が最注目される中で、現在大学リーグに所属する選手も多くの選手が卒業後のJリーグ入りを内定させている。

 そんな中で特別指定選手として認定された選手が一足早くプロの舞台を経験。明治大のDF岡庭愁人(4年=FC東京U-18/FC東京内定)は6月5日のルヴァンカッププレーオフステージの湘南戦でデビューを飾った。

 試合は駒沢陸上競技場で開催。コロナ禍で大学リーグでも多くの試合が無観客での開催となる中で、地元でデビューを飾れたことで、家族の見守る前で試合をすることができた。「ホームで自分が大好きなFC東京でプレーできたことが嬉しかった。家族も来てくれて、改めてサッカーができていることへの感謝をしたいなという気持ちが芽生えました」。

 ただ1か月ほどの参加となったが、課題も多く見つかったという。リーグ戦デビューとなった6月23日の徳島戦では、先発起用されながらも前半だけで途中交代。悔しい結果に終わった。「感じたことはチャンスは一瞬だということ。高いレベルになればなるほどチャンスは少ない。局面一個でチームの勝敗であったり、チームが上位に行けるかに関わってくる。そういうチャンスが大事になってくると感じました」。来季以降の飛躍に向け、意識を高く持ちながら、残りの大学生活を過ごすつもりだ。

 明治大は先日まで開催されていたアミノバイタルカップで2回戦敗退。5大会連続で決勝に進んでいた総理大臣杯には出場することすら叶わなかった。「自分たちが継続させられなかったことは責任を感じています」と話した岡庭。それでも「(後期リーグの)3節が終わったらまた中断期間がある。そこでまたパワーアップしてまた強い明治を体現していきたいと全員で考えている。自分が言った言葉がウソにならないように、日々成長していきたい」と更なるレベルアップを誓った。

 法政大のFW佐藤大樹(4年=札幌U-18/町田内定)も7月3日の栃木SC戦に帯同。後半38分からピッチに立ち、Jリーグデビューを果たした。

 佐藤も感じたのは「大学サッカーとプロの世界との差」だったという。「出場時間が限られた中でどうアピールするかという部分では力不足を感じた」といい、「FWである以上、短い時間でも決められる選手に価値がある。ゴールを決めるという強いこだわり、覚悟、責任をもってやっていきたい」と力に変える。

 今季の法大は天皇杯の東京都予選、アミノバイタル杯と決勝で惜敗。あと一歩のところでタイトルを逃している。ただし練習で積み上げてきていることへの手ごたえも持っていると話す。「自分たちの強みである攻守においてハードワークするというところでは自分たちが練習で積み上げは形として見えてきている。ブレずにやっていきたい」。リーグ戦、そして総理大臣杯で、その真価をみせつける。

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