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打楽器奏者のラティール・シーが、7月22日、東京五輪の開会式出演を五輪組織委員会から一方的にキャンセルされたと明かした。

自身のフェイスブックで、5月になって突然キャンセルされたとし、その理由を《「なんでここにアフリカ人が?ってなる」だからだそう》とし、差別ではないかと訴えた。

《25年以上日本の音楽界に貢献してきたのに、未だに日本の社会は「見た目が日本人であること」が重要ってこと?オリンピックの精神である多様性を尊重って、一体どこが??JOCの人権・多様性に対する意識が非常に低い事が露呈していると思います 25年以上日本の伝統芸能をはじめあらゆる分野の音楽に貢献していますが、その全ての時間が何だったのだろうと、虚しくさえなります》

すでに海外でも報じられ、イギリスのインディペンデントに続き、アメリカのワシントンタイムでも報道されている。本誌の取材にも「多くの海外メディアからもインタビュー等に追われ、精神的にもかなり大変な1日でした。まだNYタイムズやNBCを初め、今もなお海外からも多数問い合わせがあります」と明かした。

勇気を持って告白したラティールのフェイスブックには、大きな反響が寄せられた。

《一人の日本人として恥ずかしいです、ごめんなさい》
《本当にすみません。 同じ日本人として 申し訳なくて 情けないを通り越して怒りを覚えます》
《今の日本の醜悪さが露わになったことだけ、今回の五輪を評価したい》

「ラティールさんは1995年に来日。打楽器奏者として、渋谷系御三家のオリジナル・ラブ、白井貴子、Leyona、林明日香らと共演しています。
『FNS歌謡祭』ではナオト・インティライミとコラボしたほか、『スコラ 坂本龍一 音楽の学校』『みいつけた!』(Eテレ)などにも出演。
2001年には、ワシントンDCのスミソニアンミュージアムで、狂言師・野村万之丞と共演したほか、 2005年には、愛知万博にも参加。

今回の出来事に、ラティールさんの音楽仲間の日本人ギタリスト・mossanさんもツイッターで『ラティールがオリンピック開会式の出演を一方的に急遽キャンセルされたというお話しです。なんだか悲しくなりますね』とつづっています」(芸能ライター)

トラブル続きの東京五輪。その裏側では、大会の基本理念「多様性と調和」から大きく逸脱したことが平然とおこなわれているようだ。