女子プロ野球リーグが事実上消滅したことが分かった。21日までに岩谷美里(30)、西山小春(23)、柳理菜(24)が自身のSNSで退団を発表。これで所属選手が0となり、創設から12年目でその役割を一度終えることとなった。

 岩谷は21日、ツイッターで「本日をもちまして、女子プロ野球及びわかさ生活を退職いたしました。最後までプロとしてやりきろうと自分の中で考えていましたが、色んなことを考えた結果、この決断に至りました」と投稿。今後もアマチュアチームで野球は続けていくと明かした。西山、柳もこの日付けで退団したことを公表した。

 女子プロ野球はサプリメント販売のわかさ生活(京都)が主体となって、10年に関西2チームで始まったリーグ。一時は4チーム体制で中部や関東、東北にも展開したが赤字経営が続き、19年オフにはリーグ所属の約半数にあたる36人が大量退団。昨季は京都の拠点に3チームを集約し、新型コロナ感染拡大の影響で無観客(一部試合は有観客)でリーグ戦を行っていた。
その後も退団選手が相次いで2月にはリーグが開催できる18人を割り、3月には今季の公式戦不開催を正式発表していた。

 4月以降の所属選手は3人。それでも業務をこなしながら週3〜4日は自主練習を行っていたという。別の形で野球は続けるという西山は、投稿した動画で「最後の3人になるまで、女子プロ野球再誕生という取り組みに携われたこと、悔いはありません」とあいさつした。

 同リーグは22日の時点で今後について何も発表していないが、関係者によると今後も選手募集など再開の可能性も視野に入れているという。


報知
https://news.yahoo.co.jp/articles/3621f91eee444a6e6674ef0812262b15e2092026