遠くから観察して・・・
《あ、今日も「妨害紐」が張ってない。自分で択(えら)んで買えるぞ。嬉しいな》

贔屓(ひいき)にしているトルコ人露天商の店で働いているアラブ人の青年が、F爺に片言のトルコ語で声を掛けました。
「調子はどうですか」

F爺が店の親父といつもトルコ語で話すのを聞いていて、客の爺様を喜ばせようと思ったのでしょう。

F爺は、にっこり笑って、まずトルコ語で
「上々だよ。嬉しいねえ、トルコ語で話し掛けてもらえるなんて」

すぐに続けて、某国のアラブ語で
「お兄さんも、調子良さそうだね」
「ええっ、アラブ語も話せるの!?」
「片言だけだよ」
「嘘だァ(*)。片言しか話せない人にそんな発音が出来るわけ、無い!」

(*) この「嘘だァ」は、「嘘吐き呼ばわり」ではありません。「謙遜のし過ぎだよ」という意味の褒め言葉です。どこかの国の辞典にこの用法が載っているかどうか、F爺は、調べてみようとも思いません。(←誰に向けた厭味だろう・・・)

買い物袋二つに一杯の野菜と果物を買って帰りました。


・西村の場合
遠くから観察して・・・
少年「ピュターン!!チャイニーズ!ゴー!」
西村「今日は称賛してくれる人が多いですね」
帰途に就く。