フランス在住と称する著名な二人の日本人が、デンベレもグリーズマンも口は悪いが
差別ではないと擁護しているがどうなのか。先生に当該ニュースサイトのアドレスを
メールして改めて聞いてみる。

「いや間違いなく差別だよ。典型的な黄色人種を小馬鹿にするときの罵りだね。これが
差別じゃないと思うなら、よほどフランス語ができないか、日ごろ言われ続けて麻痺してるか、
ヘイトを親しみと勘違いしてるんじゃないかな」

 なるほど、確かにフランス人をはじめイギリス、スペインなど主要国が差別的だったと
報じているのにおかしな話。ネイティブが言っているのに。数年住んでいるだけの
日本人のフランス語解釈を信じる人も少ないだろう。

「生半可に移住するとさ、その国を選んだ自分を否定したくないから認知の歪みを
起こしやすくなるんだよ、留学したての若者にありがちだね」

 留学したての若者ではなく中年のおじさん二人なのはともかく、このタイプの著名人に
ありがちな「出羽守」というやつか。赤塚不二夫の代表作の一つ、小学生の
6つ子を中心としたドタバタが描かれるギャグ漫画『おそ松くん』に登場する
イヤミの「おフランスでは〜」というギャグは昭和期の日本人の西欧コンプレックスを
見事に揶揄していた。それは21世紀、大人になった6つ子たちを描くアニメ『おそ松さん』で
も健在だ。

「フランスを嫌いになってからがスタートだね。心酔しているうちはお客さま。
フランスの悪口言って、パリに悪態ついて、フランス大嫌いって状態になっても
フランスに住んでパリが好きなら立派なパリジャンかもね。変な擁護しているうちは
まだまだ」

https://www.news-postseven.com/archives/20210711_1674935.html/2