「広島5−12楽天」(4日、マツダスタジアム)

 楽天・涌井に通算150勝の充足感はなかった。「うれしいですけど5点も取られてしまったので。うれしさは半減です」。現役ではヤクルト・石川(174勝)と2人だけの金字塔も、リーグトップタイの6勝目も、6回10安打5失点の結果に表情は浮かなかった。

 4点の援護を受けてマウンドに上がった初回に菊池涼、林の適時打でいきなり2失点。四、五、六回にも1点ずつ失うなど、本来の投球ではなかった。それでも味方の援護もあってリードは許さず、「追いつかれなかったことが唯一の勝ちの要因」と語った。

 苦しんだ末につかんだ150勝目。その要因の一つに「走る量」が挙げられる。近年は科学的なトレーニングが発達。一部ではランニング不要論がささやかれる中で、右腕の走る量はチームでも群を抜いている。

 登板日もダッシュを繰り返し、アンダーシャツは汗でびっしょり。石井監督も「今、情報がいっぱい拾える中で周りに流されずに自分のオリジナルなものをしっかり作ったからこそ、今の数字がある」と目を細める。

 5月には通算2500投球回にも到達。さらに、この日の勝利で交流戦通算25勝となり、現役では最多タイとなった。「(200勝も)トライする価値のある選手」と指揮官。34歳、これからも貪欲に勝利を追い求める。

6/5(土) 6:30
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