0001砂漠のマスカレード ★
2021/06/01(火) 14:39:04.52ID:CAP_USER95月29日のOAでは、先ごろ訃報が伝えられた作詞家の伊藤アキラさんの作品を、松崎真人の選曲でおかけしました。
松崎:私も正直言って「伊藤アキラ」という作詞家の存在をキッチリと認識できたのは、この曲でした。いわゆる"作詞できる作曲家"が敢えて、詞を伊藤アキラ先生に振った理由というか、こういう場合ってマイナスに働くこともあるんですが、これは良い方に向いてるんですよね。アレンジは舟山基紀先生です。ピアノは羽田健太郎さんで、いわゆるドンカマなしの一発録りです。1978年の曲。伊藤アキラ作詞。渡辺真知子、かもめが翔んだ日。(ドンカマ:いわゆるリズム・マシーンのこと)
M20「かもめが翔んだ日/渡辺真知子」
松崎:作詞、伊藤アキラ。作曲、渡辺真知子。編曲、舟山基紀と言うことで、1978年にそれぞれがベストコンディションでぶつかりあった感じです。(中略)きょうお掛けしたのは、渡辺真知子さんのデビューアルバム「海につれていって」の中からお掛けしました。別の機会があれば掛けるかも知れませんが、この「かもめが翔んだ日」がM2(2曲目)なんですけど、M1(1曲目)にインストゥルメンタルが入って、「海につれていって」というインタールードが入って、短い歌が入って、この「かもめが翔んだ日」に行くんですけど、そこまでの流れもスゴい素晴らしいので、それもまた別の機会に。私もCDを買い直しました。さすがにウチのレコードはパチパチでございました。
松崎:実は1978年、作詞も作曲も自分でやるのがカッコいいと思っていた私に「いや、プロに振ってみるのもいいなぁ」と思わせてくれた人です、伊藤アキラ先生。で、本当はもっとずっと前から伊藤アキラ先生のことを私は存じ上げていたことを後から知るのです。大滝詠一さんが、一連の(三ツ矢)サイダーのCMソングを伊藤アキラさんとのコンビで担当していましたので、「ナイアガラCMスペシャル・ボリューム1・イシュー3」というアルバムから…。
M21「サイダー73.サイダー74.サイダー75.サイダー77/大滝詠一」
松崎:「懐かしいね!」と思って聴いて下さった方と「知らないわ!」って方に別れると思うんですけど、僕は実は、(大滝詠一の)「ア・ロング・ヴァケイション」の前に、ともだちから借りて、なぜかこの「ナイアガラCMスペシャル」のLPを持っていたんですね。で、大滝詠一さんのことを気にするあまり、作詞のクレジットをあまり注意して見ていなかったんですが、見直したところ、伊藤アキラさんでした。伊藤アキラさんは元々は、三木鶏郎さんの流れに属する方で、いわゆる軽妙で、パンチラインのある詞のフレーズが書ける方です。言偏に寺の「詩人」の部分から、コピーライター的な部分までと言うことで、大滝詠一さんとの仕事の中でも、伊藤アキラさんと組んだ仕事はけっこう多いので、もう一曲だけ、これはCMに出ている本人の声が被っているバージョンで、大場久美子さんの声が被ってますね。
<松崎真人の編集後記>
「かもめが翔んだ日/渡辺真知子」伊藤アキラ作詞による日本語ポップスのマスターピース。デビュー曲「迷い道」では作詞のユニークさも評価されていた渡辺真知子。そうしたアーティストに託されて、匠の技で1978年の風景を切り取った伊藤アキラ先生。アレンジ、スタジオミュージシャンの演奏力も含めいわゆる「ニューミュージック」の最高峰。
伊藤アキラ先生、たくさんの「うたのことば」を、ありがとうございました。
2021.06.01
https://search.yahoo.co.jp/amp/s/news.radiko.jp/article/station/STV/55470/amp/%3Fusqp%3Dmq331AQFKAGwASA%253D
https://www.youtube.com/watch?v=XZlr800Q22Y&list=RDGMEMCMFH2exzjBeE_zAHHJOdxg&start_radio=1&rv=6MpHiToy6N4
渡辺 真知子・迷い道
https://www.youtube.com/watch?v=bGGaXZx0LNM
渡辺 真知子・かもめが翔んだ日