今季のブンデスリーガを5位で終えて来季のUEFAヨーロッパリーグ(EL)出場権を獲得したフランクフルトの各選手に関する総括記事が掲載され、そのなかで通算14シーズン目のブンデスリーガでの戦いを終えた元日本代表MF長谷部誠のパフォーマンスについては、「超常現象」という最大級の賛辞が送られている。

 ブンデス現役最年長選手として今季の開幕を迎えた長谷部は、リーグ戦全34試合中29試合に出場。シーズンを通してのパス成功率91.15%はリーグ全体で6位の数値であり、さらに最終節フライブルク戦ではチームトップとなる11.8kmの走行距離を記録。技術も体力もまだまだ健在だ。加えて今年1月からは退団したDFダビド・アブラハムから主将を引き継いでおり、チームの精神的支柱の役割も担っている。

 そうした長谷部についてフランクフルトの地元紙「Usinger Anzeiger」は、「マコト・ハセベは超常現象のような存在であり続けている。この37歳の日本人は、一貫して素晴らしいパフォーマンスを見せていた。デュエルに関して少し他の選手に任せることのできるリベロとしてだけでなく、中盤でもレントゲンのような洞察力を使って良いプレーをしていた。どこに誰が走り込まなくてはいけないのかが、ハセベには見えているのだ」と、ボランチとしてチームの躍進を支えたシーズン後半のパフォーマンスを称賛。そのうえで「さらなる契約延長は、正当な報酬と言える」と、今季限りでの現役引退をクラブ関係者や現地メディアが有力視していたなかで勝ち取った今年3月の契約延長にも触れている。

 今季リーグ戦29試合に出場したことで長谷部のブンデスリーガ通算出場試合数は340試合に達し、同リーグの現役選手では8位の出場試合数となっている。また、フランクフルトでの出場試合数だけでも191試合となっていて、今季同様のペースでいけば来季序盤で200試合出場の大台を達成することになる。2シーズンぶりに挑むELでの活躍だけでなく、ブンデスリーガでのさらなる偉業達成も来季の長谷部を巡る注目点となりそうだ。

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