元プロレスラーのキラー・カーンこと小沢正志氏(74)が経営する新宿区百人町の「居酒屋カンちゃん」が22日に閉店する。“蒙古の怪人”としてトップを張った米WWF(現WWE)を退団し、89年に新宿区中井で「スナック カンちゃん」をオープン。以来、歌舞伎町など新宿区内で移転を重ね、現在の店は2016年に新装した6店目だったが、ついに新宿から離れることになった。

 新型コロナウイルスの感染拡大による飲食業への大打撃。昨年10月に自転車事故を起こし、12月に書類送検されるトラブル(示談交渉中)も起き、緊急事態宣言の渦中に移転を決意した。今月初めに閉店の貼り紙をしてから、酒類提供なしの時短営業にもかかわらず、行列ができる皮肉な状況に。

 中井のスナック時代に歌手の尾崎豊さん(92年に26歳で没)が通って食べたというカレーライスが店の名物で、駆け込みカレー客も多く、今週はラーメン店のような客さばきで、密を避けるため帰ってもらうことも。「最終日は来てもらっても入れないと思います」と言い、22日に自身のYouTube「キラーカーンチャンネル with m」を配信し、あいさつするという。

 「廃業(引退)はしませんよ。おいしいものを食べたいから、体が動くうちは働きます」と話し、すでに練馬区で新店を模索中。やり残した仕事がある。歌手「キラーカン」として日本クラウンからCDデビューしている小沢氏は、昨年5月に「人情酒場/のれん酒」を自主製作したが、コロナ禍で新曲発表ができずじまい。「好きな歌を歌いながらできるスナックに戻りたい」と原点回帰を夢想している。(酒井 隆之)

5/22(土) 8:00
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