同国メディアの『nova.rs』は別の見方を示し、「浅野の離脱がセルビアの選手の悲惨な運命と権利を暴露」と題した記事で、同国における外国人選手と国内選手で、行使できる権利に違いがあることを紹介。外国人選手の場合、給与遅配が2度目となった場合、15日間の警告後には契約解除を通告することができるが、「セルビア・サッカー連盟とクラブに支配された」国内選手はなす術なく、「外国人と同じ権利を持てることを夢見ることしかできない」のだという。

 浅野の行動については、クラブへの権利の行使は正当とするも、突然の退団には苦言を呈した。ここでは、2016-17シーズンにパルチザンに所属したブラジル人MFレオナルドが、自分にだけ給与が支払われた際にこれを他の選手に明かしたことでスキャンダルを巻き起こしたものの、かえってチームの一体感を生み出し、国内二冠を達成した例を引き合いに出し、チームメイトへの説明もなしに、SNS等だけで別れを告げるやり方は、この国の気質に合わず、余計な反感を買う行為だったと見ている。