今年3月末で吉本興業とのエージェント契約が終了した極楽とんぼの加藤浩次が、4月22日放送の『ナインティナインのオールナイトニッポン』(ニッポン放送)にゲスト出演。エージェント契約終了時の様子を告白した。

 加藤によると、2月半ばに吉本興業の藤原寛副社長が加藤のもとを訪れ、「契約延長しないことになりました」と打ち明けたという。元々契約期間は1年間で、契約書には、双方の折り合いがつかない場合は契約を終了できるとの内容があり、加藤は「契約の通りだからなんの文句もないよ。円満ってわけじゃないのかも知れないけど」と話した。

「吉本としては、加藤だけでなくエージェント契約に切り替えた芸人については、“いつ切ってもいい”というスタンスになっているそうです。芸人たちも戦々恐々としています」(芸能事務所関係者)

このエージェント契約は、吉本にとっては“面倒な部分”も多かったようだ。

「以前から、自分の趣味や人間関係で仕事を取ってきていた一部の芸人などは、より自由に動くためにエージェント契約にしています。元々そういう仕事はマネージャーが関与することがなかったのに、吉本にだけギャラの何割かが持っていかれていたわけで、芸人としては不満も多かったんですよね。それがエージェント契約の登場により、芸人たちは吉本に持っていかれない仕事が増えたという形です。

 一方、吉本としてはエージェント契約の芸人たちには勝手に仕事を取ってきていいとしながらも、吉本が窓口になった仕事のスケジュールを確保しなければならないという事情がある。吉本としては自分たちが預かり知らないところで芸人が動いているわけで、それをいちいち確認してスケジュールを調整しなければならないという手間が増えたわけです。

 それでいて吉本の取り分は減るわけですし、スケジュール調整の面倒さを考えるとデメリットが多い。そういった事情もあり、エージェント契約に切り替えた芸人に対しては、吉本経由の仕事がどんどん減っていくという展開もあったようです」(同)

 その結果、吉本側がエージェント契約芸人を切り捨てる流れができようとしているという。

「加藤浩次がかなりの売り上げを持っているのは事実ですが、加藤1人がいなくなったくらいで吉本にダメージはないということ。そう考えると、加藤より格下の芸人についても、まさに“いつ辞めてもらってもいい”という感じでしょう。そもそも、吉本的にはエージェント契約に切り替えた芸人は、その時点で“歯向かっている”という認識になっているようですからね。今後、吉本を退社するエージェント契約芸人は続出するでしょう」(同)

 一昨年の“加藤の乱”で立ち上がったエージェント契約。熟慮せずに飛びついてしまった芸人たちにとっては、試練が待っているかもしれない。


2021/04/27 13:00
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