−どうですか。「エヴァンゲリオン」は。宮崎さんから見て。
駿「いや、三分と観てられないですね。観るに堪えないですね」

−面白いじゃないですか。
駿「僕はああいうもの、もういらないですよ」

−でもHPによると「庵野も可哀想だな」とかって書いてありましたけど。
  ご覧になってないんですか?
駿「だから、三分くらいは観ましたって。それで、まあいいやって」

−それで相談受けて「(劇場版)やめろ」って言えるんですか?
駿「それは言えますよ、一般論として。庵野がどういう状態だったか
  聞いてましたから。どうせ風呂入ってないだろうなとかね」


(2001年7月 コミック版ナウシカの「庭」のヨーロッパ思想について話して)

− 庵野さんの場合、あそこに寄りっぱなしみたいな気がしないでもないですけどね。

駿「ええ、そうですねぇ、庵野はそうですねぇ、困ったですねぇ。
  自意識の井戸なんか掘り始めてもね、そんなものはただカタツムリが貝殻の中を
  ウロウロしてるようなもんでね、先まで行ったって何もないってことはもう 十分
  わかってるんですよ。それなのにまた回るのかっていう…」

駿「いや、その、式日っていう映画を作る前にここでアニメーション作るって
  話がちょっとあって、何度か話したことがあるんですけど、庵野はエヴァの
  二番煎じ作るかここで死ぬかって状態で、その時39だったんですよ。(略)
  生きながらえて40代に入るんだったら、『エヴァ2』を作り続けるか、そうじゃ
  なくて誰かのために映画を作るか、二つの道のどっちかを選ぶしかないって。
  そうしたら実写に逃げやがって、あの野郎。あれ、逃げですよ、ただの」

−(笑)というか、待ってるんですよ、あれをやりながら、次を。

駿「実写は楽ですからね。 ビールが美味しいでしょ。一日労働するから。
  そうするとそれで充実しちゃうんですよ」

−押井さんも一緒ですかね。

駿「押井さんの実写はもう、学園祭向きのフィルムから一歩も出ないから。
  あれ反復強迫だと思うんですよ、完成品を作っちゃいけないっていうね。
  押井さんの実写によくスポンサーがつくなと思うだけで(笑)」