「K-1 WORLD GP 2021 JAPAN 〜K'FESTA.4 Day.1〜」(3月21日、東京・東京ガーデンシアター)のメインイベントで行われた「K-1 WORLD GPフェザー級タイトルマッチ」で王者・江川優生(POWER OF DREAM)が椿原龍矢(月心会チーム侍)を相手に初防衛戦に臨んだ。

 江川は2019年11月に行われた「第3代K-1フェザー級王座決定トーナメント」で3試合連続1RKOの圧倒的な強さで王座を獲得。翌年の「K-1 AWARDS 2019」ではMVPに輝いた。しかし昨年の「K'FESTA.3」をケガで欠場。復帰戦となった昨年9月の大阪大会で椿原と対戦するも、試合前に負った左足の骨折の影響もあり、判定負けを喫した。

 椿原は昨年7月から階級をフェザー級に上げ、桝本翔也と対戦。この試合で江川にKO勝ちしたこともある桝本にKO勝ちを収めたことから地元・大阪で王者・江川の相手に抜擢された。そこで大番狂わせを起こし、今回タイトルマッチでの再戦となった。

 入場から終始笑顔の椿原と険しい表情の江川という好対照なたたずまいを見せた2人。

 江川の同門で3月11日にプロボクシングのデビュー戦を圧倒的なTKO勝ちで飾った武居由樹がリングサイドで見守る中、試合が開始。1Rから江川はプレッシャーを強め、前に出てボディーブロー。やや面食らったか、椿原は序盤はジャブを出せず前蹴りで距離を取って、足を使って江川の突進をかわしていく。しかし江川は前回の対戦ではケガのため出せなかった左インローも繰り出し、プレッシャーを強めていく。

 2Rも江川の前身は続く。椿原は足を使って回りながら右フック、左ハイと放っていく。勢いでは江川が勝るが、椿原も下がりながらも的確にパンチやキックをヒット。互角の展開となる。やや力みの見える江川はローが減ってパンチが増える

 3Rも江川のプレッシャーは衰えを見せないが、それに慣れたか、椿原はヒット&アウェーが冴え、左ハイ、右フックを当てていく。とにかく動いて的を絞らせない椿原をとらえることのできない江川。椿原は江川のジャブはもらっても連打はもらわない。ともに決定打を放てないまま3Rが終了。

 判定は1人が椿原を支持も1-0のドローで延長へ。

 延長ラウンドになると江川もローが出始め、左右のフックにつなげるが、椿原の足は止まらず。椿原はここもヒット&アウェーで江川のクリーンヒットを阻止。逆に右フックを当てていく。江川のローがローブローとなり試合が中断するが、再開後もこの構図は変わらず。延長も判定となったが、手数と的確さで勝った椿原が2-1で勝利を収めた。

 椿原は「押忍。まずK'FESTAという大きな大会に出れて、メインまで飾らせてもらって、ベルトが取れて、めちゃめちゃうれしかったです。僕の戦い方って面白くないっていう人はおると思うんですけど、色も華もないって言う人もおると思うけど、今から色も華も付けていくんで。みんなしっかり見とってください。K'FESTAというお祭りは来週もあるんで、みなさん、あと1週間、楽しんでいってください!」と笑顔でアピールした。

 試合後の会見で椿原は江川について「とにかく今日は最強の江川選手に勝てて良かったなというふうに思っています。足の怪我もなかったんで、威力も凄いし、圧力も凄いあった」と語った。そして「前回はホンマに勝つためだけにヒット&アウェイをやったんですけど、今回は僕はマジで倒しに、思いっきり当てに行ったんで、ちょっとはそれで嫌がってくれてたんかなとは思います」などと勝因を挙げた。

 一方、江川は試合後の会見で「なんで負けたのか分かんないです」とぶ然とした表情。「分からない」というのは判定についてで「さんざん自分が追っかけ回して当ててたと思うし、あれで負けるんだったら。まあ、倒せなかった自分が悪いんですけど、分かんないです。何がチャンピオンとしてふさわしい戦いなのか? あれで勝てるんだったら。あのチャンピオンでいいんですか? 悔しいというかあきれました」などと話した。

https://news.yahoo.co.jp/articles/9555b66a191196fb53994903e8b872d7428c3443
3/22(月) 1:51配信