https://www3.nhk.or.jp/news/html/20210321/k10012927121000.html
2021年3月21日 7時11分
世界最高峰のオーケストラの1つ、ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団などが参加して、新型コロナウイルスの感染防止とイベントの開催をどうすれば両立させられるのか検証する取り組みがドイツで始まりました。
感染が再び拡大しているドイツでは、ここ数日、新たな感染者の数が1万5000人前後と高い水準で推移し、去年11月に閉鎖されたコンサートホールや劇場が再開するめどはたっていません。
そこで、ベルリン市は感染防止とコンサートなどの開催を両立させる方法を検証する取り組みを始め、20日、ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団が1日限定の試験的な公演を行いました。
感染対策として、観客に当日、指定した検査場で、抗原検査を受け陰性だと証明するよう求めたほか、観客の人数を大ホールの収容人数のおよそ4割にあたる1000人に限定しました。
訪れた男性は「生の芸術に触れる機会は限られ、検査を受けてでも訪れる価値が十分ある」などと話していました。
ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団の代表、アンドレア・ツィーチュマン氏は「さまざまな感染対策に観客は応じてくれるのか、私たちもこうした対策を継続していけるのかを探っていく」と話していました。
ベルリン市は、来月にかけてオペラやコンサートを試験的に開催し、得られた結果をもとに、イベント再開の可能性やリスクを検討するとしています。