0001砂漠のマスカレード ★
2021/03/08(月) 16:27:44.66ID:CAP_USER9●驚異のスプリント「43回」
スプリント 四十三度も ありぬべし。
驚くべき数字である。横浜F・マリノスのFW前田大然は、7日に行われた明治安田生命J1リーグ第2節のサンフレッチェ広島戦でスプリント数「43回」を記録した。81分に途中交代しているため、2分に1回以上のペースで時速24km以上の全力疾走を繰り返していたことになる。
「(スプリントを増やすことは)別に意識はしていないですけど、チームが勝つために何が必要かを考えて、守備のところもやっているので、無意識に、いまは勝手にできているかなと思います」
スプリント43回はもちろん両チームの選手のなかで群を抜いていて、リーグ全体を見て今季最多の記録になっている。走行距離でも広島戦の前田は11.825kmを叩き出しており、90分間プレーしていたら12kmを超えていたはず。試合結果は3-3のドローだったが、前田は凄まじい運動量と強度を両立し、そのうえで2得点という会心のパフォーマンスだった。
シーズン途中に加入した昨年は左ウィングという慣れないポジションにも苦しみ、リーグ戦は3得点と期待されたほどの結果を残せなかった。マリノスでの1年目を終えて「ハッキリ言って今年は不甲斐ない結果だったので、収穫は正直そこまでない」と悔しさを噛み締めていた前田は、「二桁得点」を目標に掲げて2021シーズンに入った。
プレシーズンキャンプでは3トップの中央に入ることがほとんどで、ストライカーとしてポジション争いに挑むと見られていた。「真ん中の選手はゴールを取らないと試合に出られない」と覚悟を語り、「チームが求めていることをしっかりやったうえで、ゴールやアシストといった結果を残したいと思います」と最も得意とするポジションでのプレーに意欲を燃やしてもいた。
●左ウィングで見られたプレーの変化
ところが蓋を開けてみると、パフォーマンスの充実ぶりとは裏腹に起用法が定まっていない。
Jリーグ開幕戦の川崎フロンターレ戦では2点リードされた後半開始からピッチに送り出されると、4-4-2の2トップの一角に入った。チームで2番目に多い「26回」ものスプリントを45分間で記録し、守備のスイッチ役として貢献したが、ゴールは奪えなかった。
続くYBCルヴァンカップのグループステージ第1節では、2トップの一角として先発出場。マリノスはベガルタ仙台に1-0で勝利を収めたが、前田にゴールは生まれなかった。
そして7日に迎えた広島戦は、4-2-3-1の左ウィングで先発起用された。昨年なかなか力を発揮しきれなかったポジションである。しかし、冒頭に述べた通り会心のパフォーマンスで勝ち点1の獲得に大きく貢献した。
抜群のスプリント力や爆発的な加速力を、途中から流れを変えるためだけに使うのはもったいないと感じるプレーぶりだった。ポジションは同じでも、昨年とは動きが見違えるようだった。前田は広島戦で意識していたことについて、次のように語る。
「マリノスのウィングはどちらかと言うと(サイドに)張るんですけど、自分は張るのはあまり得意ではないので、自分のやりやすいようにどんどん中に入っていこうと思ったので、それがこういう結果(2得点)になったのかなと思います」
再び左ウィングを任されることになって「昨年のようにやっていたらうまくいかない」と感じていた前田は、「うまく中に入りながら自分の良さを出そう」とプレーの判断基準を変えた。
もともとスピードには優れているが、持ち味を最大限に発揮するには広いスペースが必要で、自らボールを持って仕掛けるようなプレーは不得手だ。昨季途中までマリノスで左ウィングの主戦を担っていた遠藤渓太のようにドリブルで相手ディフェンスを剥がしてクロスを上げるのではなく、前田のプレーの本質はストライカー的な背後への飛び出しや守備におけるハードワークにある。
実際、広島戦では開始20秒もたたないうちに持ち味を生かしたシュートチャンスを作り出した。前田はオナイウ阿道がヘディングして空中に浮いたボールに反応して急加速し、相手選手を置き去りにするとゴール左から鋭いシュートを放った。
3/8(月) 14:51
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20210308-00010011-footballc-socc