国内 社会 週刊新潮 2021年2月18日号掲載
https://www.dailyshincho.jp/article/2021/02211059/?all=1
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証拠音声 https://youtu.be/wsgpIRloBKs

「片付けろ、ボケぇ」

 2019年9月に引退した元関脇の嘉風(38)。本誌(「週刊新潮」)は、その3歳年上の妻が、子どもに凄絶な虐待を行っている様子を収めた映像を入手した。

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 今月4日の警察庁の発表によると、昨年はとりわけわが子への児童虐待が増加し、摘発件数は過去最多となった。今回紹介しなければならない事案は、コロナ禍の弊害が極限に達した、凄絶極まる“犯罪”と呼ぶほかない――。

 動画に映し出されていたのは、ベッドに座る小学生くらいの少女と、まだ年端もいかない男の子。そして、鬼の形相で子どもたちを叱り飛ばす母親と思しき女の姿だった。マンションの一室に、耳をつんざくような怒声が響き渡る。

「オラぁ! 片付けろ、ボケぇ。どこ置いた、おまえ。何でもかんでもなくしやがって! おまえなぁ、その連絡のやつ貸せ! 連絡のやつ、貸せよ。ほら、ファイルや! ファイル! なかに入ってるやんけ、おまえ! 貸せ、早く!」

 あまりの剣幕に男の子は脅え切っている。続けて少女に対しても、

「おまえ、1個しか持ってへんのか、おいっ。なぁ! 消しゴム1個しか持ってへんのかって聞いてんねん! おまえ、何個買ったって! 100個くらい買ったやろが、このバカぁ! ほんまにぃ!」

 顔を紅潮させた女は、ロングヘアーを振り乱しながら、少女をベッドに押し倒して引っ叩く。さらに、女は体勢を崩しつつも、左足で少女に思い切り蹴りを入れる。少女は息を殺し、ただ、必死に耐え続けた――。

 本誌が入手した7分間ほどの映像には、子を持つ親でなくとも目を背けたくなるような、凄絶な虐待の様子が収められていた。

動画を確認した嘉風は…

 背景を明かせば、女の正体は、一昨年9月に引退した元関脇嘉風(38)=現中村親方=の3歳年上の妻。そして、映像に登場する子どもたちは、小学校高学年の長女と、低学年の長男である。

 嘉風といえば、故郷のPRのため訪れた大分県佐伯市内の渓谷で、キャニオニングをした際に右膝を負傷。これが原因で引退を余儀なくされたとして、市などを相手取り、約4億8千万円の損害賠償を求める訴訟を起こして注目を集めた。

 本誌は嘉風にこの動画を確認してもらった上で、映っているのが妻子で間違いないか尋ねた。すると、長い沈黙の後に、力なく首を縦に振ったのである。

 果たして、嘉風の家庭に何が起きていたのか――。

 夫妻が出会ったのは2005年3月のこと。

 大阪場所での勝ち越し祝いに食事会が開かれ、友人の誘いで参加したのが現在の妻だった。嘉風は本誌(09年11月5日号)の「結婚」欄に登場し、当時のことを明かしている。

〈「美しい人で、一目ぼれでした。食事会の後、10分おきに電話とメールで猛アタックです」〉

 尾車親方(元大関・琴風)の許しを得て、ふたりは08年12月に入籍を果たす。

 翌年10月の結婚披露宴で新郎は、生まれたばかりの長女を抱いて新婦と記念写真に納まっている。先の「結婚」欄によれば、披露宴直前の9月場所は前半こそ振るわなかったものの、

〈「1勝3敗のあとの5日目の朝、娘のオムツを取り替えてやりました。すると勝ちました」

 げんを担いだ嘉風は、その後もオムツを替え続けた〉

 まさに長女は勝利を呼び込むラッキーガールだった。

 そんな愛娘が、“一目ぼれ”した年上女房に虐待されていたわけで、嘉風の心中は察するに余りある。

■かゆみ止め薬を目に…

 冒頭の動画に話を戻そう。この映像が撮影されたのは昨年6月半ば頃。母親は娘にドスの利いた声で凄む。

「おまえ、ムヒをこんな無茶苦茶にすんな、オラぁ!」

 憤りの理由は、虫刺されのかゆみ止め薬として知られる“ムヒ”のスポンジヘッドが切れていたことにあるようだ。

「おまえじゃない? 目ぇに入れたろか、おまえ。おい、コラぁ! あぁ? なに? おまえじゃない? はよ言え!」

 長女は懸命に否定するが、母親は一向に聞き入れない。

「じゃ、誰がやんねん! こんなん!」


(以下略、続きはソースでご確認下さい)