2/15(月) 6:15配信
東スポWeb

13日のDeNA戦で3安打を放った根尾

【快打一閃 得津高宏】3年目を迎えた根尾昂内野手(20)が見違えるような成長ぶりだ。今季初の対外試合となった13日のDeNA戦(北谷)で上茶谷、浜口ら先発ローテ投手からいきなり3安打。中でも6回の第3打席で左の浜口から逆方向となる左翼線への二塁打はしっかりボールを見て引き付けて打てるようになってきた証拠だ。

 やはり立浪臨時打撃コーチの教えがいいのだろう。投手との間の取り方、リズム感が昨年よりも明らかに良くなっている。気持ちの面で投手に向かっていくことは大事だが、体までイノシシように前のめりで突っ込んでしまっては打撃にはならない。理想は小川のせせらぎが流れるがごとく「さあ、いらっしゃーい」という気持ちでいかに打席に立てるか。それが徐々にでき始めており、立浪の天性の打撃の柔らかさをさらに吸収していってほしい。

 ただ、気になっているのは根尾が正遊撃手にこだわりすぎていることだ。チームの要のポジションで憧れる気持ちも分かるが、とにかく一軍では打たないと話にならない。打って打って打ちまくって初めてチャンスが生まれる。昨年、大ブレークしたソフトバンクの栗原がいい例だ。ずっと捕手へのこだわりが強く、なかなか一軍に定着できなかったが、6年目にして打撃が開花。結局、左翼レギュラーの座をつかみ取り、日本シリーズでMVPを獲得するまでの大躍進を見せた。

 根尾も遊撃のポジションに固執するなと言いたい。たとえ開幕一軍をつかんでも控えでベンチに座っているのとレギュラーでスタメン出場するのとは大違い。すべては打撃でこのままキャンプ、オープン戦と結果を出し続けることだ。

 その上で京田以上に打って守備でも上回れば、遊撃争いに勝てるかもしれないが、そうならなくても二塁や外野のレギュラーを奪取できる可能性は十分。そのためにも根尾には立浪塾での教えを胸に打撃を開眼させ、将来は2000安打を達成できるような立浪2世になってほしい。それができる男だと信じている。

(本紙評論家)

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