巨人2軍が12日に「打撃デー」を行った。7日の「守備デー」に続いて2度目の特化型練習日。午前から夜間まで振り込んだ2軍野手陣を、ファーム担当の河原崎功治記者が「見た」。


 グラウンドに転がったおびただしい数のボールが、2軍野手の努力を物語っていた。全体練習最後のロングティー。普段より1箱多い1人3箱を選手が打ち終えると、3500個もの白球が外野の芝生を覆った。11人が、ひむかスタジアムと旧室内練習場に分かれて練習。旧室内は取材制限で見られなかったが、ひむかでは“遊び心”が入った練習も取り入れられた。

 縦2〜3メートル、横5〜6メートルの防球ネットに目を付けたのは阿部2軍監督。縦に鉄の棒で4区画に区切られており「右から順に(区画内のネットに)ライナーで当てて」と指令を出した。ワンバウンドや鉄の棒に当たるのはNG。約30メートル離れた位置から命中させなければ永遠に続く“地獄ティー”に、菊田や山瀬は「ウラァ!」と大声で自らを鼓舞。手が止まったりフォームが崩れると、指揮官から「何してんだ、おら!」とゲキが飛んだ。

 「打撃デー」があると聞いていた私は、スイング数を数えると決めていた。午後のひむかで菊田に密着すると、2時間半で1451スイングに及んだ。午前中に旧室内で行った練習に夜間も加えれば2000は超えるだろう。16年の秋季キャンプでは高橋由伸前監督のもとで1000スイング以上振り込んだ選手がいたが、その2倍以上。菊田は「振る体力がついてきていると感じる」と手応えを口にした。

 阿部2軍監督ら首脳陣も打撃投手を務めるなど、総力を結集してバックアップ。苦悶の表情を浮かべていた選手も、練習後には手にできたマメを見せ合っていた。猛練習を血肉に変え、1人でも多くの選手が1軍へ羽ばたいてほしい。

2/13(土) 6:00
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20210213-02120280-sph-base

https://i.imgur.com/5QlkueO.jpg