2021/01/22 23:00掲載 CD Journal
https://www.cdjournal.com/i/news/hilary-hahn/89492
https://www.cdjournal.com/image/jacket/large/Z3/Z335003496.jpg
https://www.cdjournal.com/image/jacket/large/Z3/Z335003495.jpg
ヒラリー・ハーン、ニュー・アルバム『パリ』を発表 収録曲の先行配信がスタート
1年間の休暇をとっていたヴァイオリニストのヒラリー・ハーン(Hilary Hahn)が、ニュー・アルバム『パリ』を3月5日(金)に発表します。
フィンランドの作曲家エイノユハニ・ラウタヴァーラがハーンのために書いた「2つのセレナード」の世界初演録音のほか、エルネスト・ショーソンの「詩曲」、1923年にパリ都で初演されたセルゲイ・プロコフィエフのヴァイオリン協奏曲第1番を収録。
ミッコ・フランク指揮フランス放送フィルハーモニー管弦楽団とともに、2019年2月と6月にパリで録音されました。「プロコフィエフ:ヴァイオリン協奏曲第1番第2楽章」の先行配信がスタートしています。
ハーンはアルバムについて「『パリ』の主眼は表現です。情感です。ある街があり、その街の文化の交わりがあり、切り離すことのできない感性があります。それが演奏者にも聴く人にも閃きを与えます。
アルバムにはパリが貫かれています。それだけではなく、私の音楽家人生とも大いに脈絡があります。私は十代の頃からパリで演奏をしていますが、オーケストラとの共演は、いつもと言っていいほどフランス放送フィルハーモニー管弦楽団とでした」と語っています。
『パリ』の録音の構想は、2018年から2019年にかけてのシーズンでハーンがフランス放送フィルハーモニーのアーティスト・イン・レジデンスになったことから膨らんだ。
2014年、ミッコ・フランク指揮でラウタヴァーラのヴァイオリン協奏曲を演奏した後、ハーンはフランクに彼と同郷の友人のこの作曲家が協奏曲第2番を書く気持ちはないかと尋ねた。
フランクとラウタヴァーラは話し合い、セレナードを数曲まとめた形にするという構想で落ち着いたが、ラウタヴァーラの病によりその実現は阻まれたかに思われた。
2016年7月享年87歳でラウタヴァーラは死去。すべてはこれにて一巻の終りとフランクは嘆き悲しんだが、ラウタヴァーラの未亡人が彼に見せたのは、完成間近のヴァイオリンと管弦楽のための素晴らしい哀歌調の曲だった。
「即座にミッコはこれが私達の曲だとわかりました」とハーンは回想する。
フランス放送フィルハーモニーは、著名なフィンランドの作曲家でラウタヴァーラに師事したこともあるカレヴィ・アホにオーケストレーションの仕上げを依頼した。
「私達のこの録音は、2019年2月の世界初演からとっています。この感極まる歴史的な演奏で、ラウタヴァーラの作曲カタログは締めくくられます。最後の音符が鳴り終わった時、ミッコは天に向かって楽譜を高く掲げ、今もそこにいる作曲家の魂に敬意を表しました」
(※中略)
新作『パリ』は、ハーンのフランスの都との長いつながりと同時に、フランス放送フィルハーモニーとミッコ・フランクと培った芸術的コラボレーションの特異性を象徴しています。
©OJ Slaughter
■ヒラリー・ハーン『パリ』
umj.lnk.to/HilaryHahn_ParisPR