2021年01月19日 17時45分
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 今オフ、メッツのゼネラルマネジャー(GM)に就任したジャレッド・ポーター氏が外国人女性記者に対し、男性器の勃起写真を送っていたことを認めた。

 ESPNは18日、「ニューヨーク・メッツのゼネラルマネジャーであるジャレッド・ポーターは2016年、女性記者に対し、露骨で一方的なメッセージと画像を携帯テキストで送信。最終的には、勃起した裸のペニスの写真を送りつけた」と、女性記者(匿名)の証言とともにポーター氏が実際に送ったメッセージの証拠写真を一部始終公開した。

 そこには、当時、カブスのプロフェッショナルスカウト部門のディレクターだったポーター氏が、2016年6月26日にその女性記者とエレベーターの中で出会ってから8月11日までに送られたメッセージが紹介されており、最初は「君はとてもきれいだ」「彼氏はいるのか?」「飲みに行こう」などと誘いのメッセージと自撮り写真だったのが次第にエスカレートし、「もっと俺の写真が欲しいか?」という問いに女性記者が断り切れずに「イエス」と答えると、「ベッドに横たわる男性の下半身の写真を送付。ズボンは着用中だが明らかに盛り上がっているのが分かる写真を送りつけ、これ好き?」とメッセージを添えた。

 ポーター氏の意図を理解しきれなかった女性記者は、その後いくらかメールのやりとりを行うが、セクシャルな内容に気づいて返答をやめてからもポーター氏は60通以上のメッセージを送り続け、2016年8月11日に肌があらわになった勃起写真を送りつけた。(ESPNの記事ではモザイクがかけられている)

 女性記者は、海外での習慣や文化の違いに戸惑い、悩んだ揚げ句、取材していた自国の選手とその通訳に事情を相談。通訳に手伝ってもらい「これは非常に不適切で、非常に不快で、一線を超えています。不快な写真やメッセージの送信を停止してください」と送り、ポーター氏はようやくメッセージの送付をやめた。その際、数回にわたり「申し訳ない」と謝罪している。

 ポーター氏は、17日夜にESPNから連絡を受け、その女性にテキストを送った事実を認めた。その際「よりあらわになっている写真は私ではありません。ジョークのストック写真です」と伝えたという。

 メッツの代表サンディー・アンダーソン氏は17日、ESPNに対し「ジャレッド・ポーター本人と直接話し、2016年に起こったこの件について、今夜(17日)初めて知りました。彼は深刻な判断ミスを犯したことを認め、自分の行いに責任を払い、反省と謝罪を表明しました。メッツはこれらの問題を真剣に捉え、すべての従業員にプロフェッショナルで倫理的な行動を期待しており、御社の話に記載されているような行為を絶対に容認しません。この深刻な問題に関し、事実確認をしっかりし、フォローアップ致します」と声明を提出。

 カブスも同日、「今夜この話を初めて聞きました。我々の組織に対し、このような出来事は報告されていません。通知を受けていたら、行動規範違反で、迅速に対応をしていました。両者はもうこの組織には所属していませんが、我々はセクハラ問題を真剣に受け止め、調査する予定です」とESPNに伝えている。

 ESPNは2017年にこの情報を入手し、女性記者や関係者らの証言を得ていたものの、キャリアや世論からの批判を心配した女性記者の希望で当時は報道を断念。母国に帰った女性が、現在は金融関係の仕事に転職したこともあり、「同じことが起こってほしくない。また、彼が本当に悪いと思っているようには思えなかった」と報道を決意したという。

 ポーター氏は2020年12月13日にメッツの新GMに就任したばかり。フランシスコ・リンドアのトレードを成功させ、これからという時のスキャンダルで、果たしてどうなるか。